公募要項の見直しを検討している鹿児島港本港区エリアまちづくりについて県は、庁内主幹課等で構成する連絡会を設置した。また、コンベンション・展示機能を備える施設の整備検討を進めながら、新たな総合体育館およびサッカー等スタジアムの検討状況も注視しつつ、一定の方向性が定まった段階で、具体的な検討を行うことが分かった。2日、県議会本会議で中村素子議員(自民党、阿久根市・出水郡区)の代表質問に塩田康一県知事が明らかにした。
連絡会は本港区まちづくり推進室など16課・室で構成。先月、関連施策の進捗状況の情報共有を行った。今後、鹿児島市や関係団体等から意見聴取も進め、望ましい施設整備の方向性や課題、スケジュールについて検討を進める。
また、コンベンション・展示機能を備える施設の整備は、県内外における既存施設の整備や運営状況、市場動向を踏まえながら行う。
新たな総合体育館は、11月に検討委員会を設置して具体的な施設の機能や規模、構成、整備候補地等について議論を開始し、21年度中の基本構想の策定を予定。
候補について県は、ドルフィンポート跡地は可能性がゼロではない考えを第3回定例会で明らかにしている。
鹿児島市が主体となっているサッカー等スタジアムは、ドルフィンポート跡地一帯と住吉町15番街区、浜町バス車庫の三つが候補地として示されている。下鶴隆央新市長は、ドルフィンポート跡地を最適地と考えている。
塩田知事は「中心市街地との回遊性確保の観点から鹿児島市中心部に整備してはどうかと考えている」と方向性を示しながら、「まずは鹿児島市の意向が大事だと考えている」と話している。
そのため、県と同市の事務レベルで意見交換をする場の設置に向け協議中で設置次第、同市の意見を聞いて対応する。
候補地が重なる可能性があることから、昨年6月に県議会スポーツ振興議員連盟の勉強会で東条設計(東條正博会長)が提案した天然芝ピッチ昇降システムによる複合施設に注目が集まる。
■新広域道路交通計画
地域特性踏まえる
国が特定広域道路の位置付けなど、新たな広域道路ネットワークのあり方を示している。兒島優一土木部長は「地域特性を踏まえ、将来を見据えたビジョンおよび計画となるよう策定を進める」と答弁した。