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北陸工業新聞社
2020/12/11

【石川】2階延べ7万平方メートル、6月着工へ/歯愛メディカルの物流拠点/能美・グランパーク/総額210億円投入

 医療用品の開発、販売などを手掛ける歯愛メディカル(白山市旭丘、清水清人代表取締役社長)は、能美市福島町地内の産業団地「福島グランパーク」に新たな物流拠点を建設する。清水社長らが10日、能美市役所に井出敏朗市長を訪ね、進出表明した。
 倉庫がメインとなる新拠点の建設規模は、2階建て延べ約7万平方メートルを想定。本社機能も移転する。国の補助交付を待ち、21年6月の着工、23年2月の操業を目指す。建設場所は同団地内の南東側となり、敷地面積は6万5300平方メートル。建屋・付属設備などへの投資総額は約210億円。耐震構造でヘリポートも設置。非常食や日用品4万点を備蓄し、災害時には地域住民を支援する。従業員数は配置転換を含め600人程度を見込み、このうち300人を新規に雇用する。
 コロナ禍に伴い、同社が扱うマスクや手袋といった衛生用品の需要が大幅に増大。長期の欠品や配送の遅れなどが生じているため、新たな物流施設を整備し、安定したサプライチェーン(供給網)を確立する狙いだ。
 同団地は、同市福島町地内の主要地方道金沢美川小松線と市道根上国道線の福島東交差点南東側に位置する。全体面積は23ヘクタールで来年3月に造成工事が完了する見通し。
 北陸自動車道能美根上スマートインターチェンジに近く、加賀海浜産業道路や4車線化が進む国道8号なども近接し、交通の利便性に優れている。これまでに澁谷工業やオンワード技研の進出が決まっているほか、近接する福島保育園も同団地内に移転する。
 この日の進出表明で清水社長は「出荷・配送機能やサービスを拡大し、最大限お客様の声に応える拠点づくりをしていきたい」と述べ、今後の事業展開に意欲を示した。井出市長は「市としても雇用確保を支援し、期待通りの効果が表れることを祈念する」とし、進出に感謝の意を表した。

hokuriku