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日本工業経済新聞社(群馬)
2020/12/14

【群馬】建設業協会沼田支部がCCUSに全社登録


群馬県建設業協会沼田支部(青柳剛会長兼支部長)は建設キャリアアップシステム(CCUS)について、地域全体での登録に向けた体制を全国に先駆けて構築した。年度内に支部の会員企業全21社で事業者登録を目指し、登録料やカードリーダーの設置費用を利根沼田建設事業協同組合が全額拠出するなどの取り組みを展開する。地域全体で取り組むことで就労環境を向上、人材の確保・育成を推進する。
登録に向けた同組合の支援策は登録・設置費用の全額拠出だけでなく、技術者登録など試行工事の運営に関しての費用補助も継続して実施するとしている。
さらに、協会本部と支部事務局が一体となった登録運営に関する情報提供、国・県の試行対象工事を積極的に活用した具体的な運用を促す。高校・専門学校・大学などに地域全体でCCUSの導入へ取り組んでいる状況を積極的に広報することで、人材確保につなげたい考え。実施により技術者・技能者の入職促進・定着率の向上や県内の他地域だけでなく他県への波及を目指す。
青柳会長は実施にあたり「大企業で取り組みが始まったとしても地方の建設業まではなかなかスムーズに広がらない。まずは一つの地域という小さなモデルでスタートラインに立って行うことで、そのハードルを取り除くのがねらい。全国に先駆けての取り組みであり、各社にはその矜持を持ってほしい」と説明。さらに「引き抜きといったマイナス面もあるかもしれないが、処遇改善による入職促進への期待感も大きい。利根沼田地区という厳しい自然環境だからこそ処遇改善が必要であり、その旗印としての取り組みとなる。県が行っている取り組みと連動して、各社で課題整理、メリットを見出し、地方独自の働き方改革を考えるきっかけにしたい」と話した。
県内の登録者数は9月30日段階で技能者3419人、事業者762社と伸び悩んでいる状況。
県県土整備部は、関東の地方自治体としては初めてとなるモデル工事の試行を11月に開始。各土木事務所で発注者指定型2件以上、受注者希望型5件以上の公告を予定している。
試行内容は、カードリーダーの設置費用と利用料を現場管理費に計上し、初期費用を軽減。さらに、工事成績評定で達成状況によって最大1・5点以上の加点を行うとしている。