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北陸工業新聞社
2020/12/15

【福井】9億投入、通信設備など更新/桝谷ダム、二ツ屋導水施設/−県−

 福井県は、日野川総合開発事業の一環として南越前町に建設された桝谷ダム、二ツ屋導水施設で、機能保全計画に基づく対策工事を計画している。現在、21年度の新規事業化へ準備を進めている。
 工事内容は桝谷ダム、二ツ屋導水施設とも電気通信設備等一式。全体事業費には9億4000万円を見込む。
 桝谷ダムは日野川支川桝谷川上流の南越前町宇津尾に位置する、洪水調節、流水の正常な機能の維持、農業、水道および工業用水の供給を目的とする多目的ダム(中心遮水ゾーン型ロックフィルダム)。
 一方、二ツ屋導水施設は日野川本川広野ダム上流の南越前町広野に位置し、広野ダム流域の洪水の一部を分水工および導水路により桝谷ダムへ導水させる施設(重力式コンクリートダム)。
 電気通信設備等については設置後15年が経過し、耐用年数を超過。交換部品の保有期間も過ぎ、今後、維持管理上で重大な支障となることが懸念されている。また、観測機器等の伝送に用いる多重無線は電波法の改正により使用できなくなるため、更新は急務だという。
 18年度に実施した機能診断では、電気通信設備は更新が必要なレベルにあり、システム停止などの重故障に至る可能性があるため、更新が必要と評価されたとしている。
 更新が予定される装置は以下の通り。
◇二ツ屋導水施設
▽放流警報設備
・下流警報局
▽気象観測設備
▽堤体観測設備
▽ダム管理用制御処理設備
▽CCTV設備
・吐口監視カメラ
・貯水池監視カメラ
・呑口監視カメラ
・下流監視カメラ
▽空調設備
▽その他設備(流量計等)
◇広野・桝谷ダム統合管理事務所
▽多重無線設備
▽ダム管理用制御処理設備
▽CCTV設備
▽河川監視システム改修
◇桝谷ダム監視所
▽多重無線設備
▽気象観測設備
▽堤体観測設備
▽ダム管理用制御処理設備
▽CCTV設備
・下流監視カメラ
・貯水池監視カメラ
・量水板監視カメラ
▽移動無線通信設備
▽空調設備
▽その他設備(流量計等)

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