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建通新聞社(中部)
2020/12/16

【三重】伊賀市 旧上野市庁舎の利活用を忍者体験施設と一体で

 伊賀市は、旧上野市庁舎の利活用についてPFIでの事業を想定していた忍者体験施設を含めたエリア全体での民間活力導入を検討していくことが明らかとなった。これを受け、支援業務を年明けに委託する予定だ。民間事業者の公募は早ければ2021年6月から行う。
 当初、9月補正予算で旧上野市庁舎の最適な手法検討業務を行う予定だったが、11月に市長選があったため、市長の意向次第で事業自体の中止も想定されたことから市議会定例会で否決された。市長選では市長が再選したことと、観光面を盛り上げ、中心市街地を活性化させていくためにも、近隣で民間活力の導入を計画していた忍者体験施設と一体となって進めることを決めた。このため、忍者体験施設の実施方針で示した特定事業の選定や募集要項の公表などは延期となる。こうしたことを背景に12月補正予算案の債務負担行為の設定で、にぎわい忍者回廊民間活力導入支援業務(2020〜21年度)に1908万円を付けた。業務としては、忍者体験施設の実施方針の改定や旧上野市庁舎のサウンディング調査の結果を受けた最適な手法の詳細を詰める。
 旧上野市庁舎は、モダニズム建築を代表する建築家坂倉準三が設計した建物で、市指定文化財となっている。サウンディング型市場調査の結果、市が策定した交流型図書館を核とする基本計画、基本設計に基づいた提案を受けた。施設概要は、鉄筋コンクリート造3階建て延べ6038平方b。1964年12月竣工。所在地は伊賀市上野丸之内116。
 忍者体験施設整備事業は、成瀬平馬屋敷跡地を活用した整備と周辺エリアを包括的に捉えたエリアマネジメントによるまちづくり拠点整備を行う。事業はPFI法に基づいて整備を想定し、参加要件のうち設計に関係する資格要件は、過去10年以内に同規模の公共施設整備を含む詳細設計業務の受注実績があること。建設業務では、土木一式工事および建築一式工事(市内事業者は建築一式工事のみも可)の特定建設業の許可を受けていること。市外業者については土木一式工事と建築一式工事のいずれかの総合評定値が1000点以上であること。水道施設工事を担当する者は、市の給水装置工事事業者の指定を受けていることとする条件を示していた。延べ床面積は1700〜2100平方b。所在地は上野丸之内29。

提供:建通新聞社