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建通新聞社四国
2020/12/21

【香川】高松・坂出港の長期構想策定へ 検討委が初会合

 香川県内の重要港湾である高松港と坂出港の長期構想策定に向け、有識者や港湾関係者、国・県・市の行政機関で組織する「高松港・坂出港長期構想検討委員会」(委員長・須野原豊日本港湾協会理事長)が発足し、12月16日に開いた初会合で両港の現状と課題を確認するとともに、2021年度末までの2カ年をかけて構想を取りまとめることを決めた。20〜30年後を見通した両港の将来像を示すとともに、長期的な港湾整備の方向性、空間利用のゾーニングなどを位置付ける。これを基に県と市が港湾計画を改定し、10〜15年先を目標とした施設整備や土地利用に取り組む。
 冒頭あいさつした香川県の西川英吉土木部長は、「両港の構想を一体的に検討し、役割分担を明確にする」と述べるとともに、「施設整備の検討に当たっては、選択と集中、既存施設の活用、コスト縮減の視点を持ってほしい」と注文を付けた。
 初会合では、両港を巡る現況とともに、港湾関係者らの声も踏まえた課題を整理。
 高松港については、▽コンテナヤードが手狭で非効率な荷役が行われている▽企業を誘致するための土地がない▽水深12b岸壁の延長や岸壁の推進が不足しているため大型船舶に対応できていない▽岸壁や護岸などの港湾施設の老朽化が進行している―などへの対応が必要であることを確認した。
 坂出港では▽岸壁の水深不足▽代替岸壁のない中央埠頭地区の機能強化▽番の州臨海工業団地の分譲完了(による企業誘致の機会損失)▽環境に配慮した多様なエネルギー企業の集積▽市街地でのにぎわい交流拠点の創出▽港湾施設の老朽化対策―を課題と位置付けた。
提供:建通新聞社