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日本工業経済新聞社(群馬)
2020/12/28

【群馬】群馬県プレイバック

2020年も残りわずかとなってきた。振り返ると、県の最上位計画である総合計画の見直しが行われ、12月には20年間見通しを示すビジョンが策定された。総合計画見直しに合わせ、県土整備部は災害レジリエンスbPを目指し、県土整備プランの見直しを行った。八ッ場ダム、Gメッセ群馬など大型事業の完成も相次ぐ節目の年。建設業の明日につながる動きもあった。働き方改革の一環となる遠隔臨場などICT技術の積極的な活用や、業界側でもWEB会議活用の動きが新型コロナ対策として始まった。激動の年2020年を振り返る。
制度の動き
19年度から検討を進めていた新しい県土整備プランが24日に策定された。災害レジリエンスbPを目指して水害対策を中心に再編成した。
20年には働き方改革のための動きも加速。これまで試行を続けてきた週休2日制とICT技術活用に加え、遠隔臨場の取り組みや建設キャリアアップシステム(CCUS)の試行が始まった。
こうした動きに業界団体も呼応。群馬県建設業協会沼田支部はCCUSへの全会員の登録を目標に掲げている。
また、19年に山本知事が行った災害による死者ゼロなど5つのゼロ宣言を受け、市町村にもその動きが波及。上野村など3つの市村が同様の宣言を行い、今後も動きが加速しそう。
着手した事業
県企業局が水力発電所の新設と全面リニューアルに向けて動き出した。霧積は設計・施工一括での発注を準備中。四万はこれまで発注に向けた準備を進め、年明けに工事発注。白沢は改修設計が進む。
国民スポーツ大会開催の準備も着々と進んできている。水泳の競技場となることが見込まれる敷島公園水泳場は建て替えの方針が示され、基本構想の策定が始まった。
各市町村で庁舎の建て替えの動きも見られた。前橋市は議会棟の建て替え工事を発注。桐生市は基本設計に着手し、1万1500u規模の建設を計画。昭和村は基本設計をまとめ、実施設計に着手。S造3階建て、延べ床面積2442uでの整備を予定している。川場村は8月に基本・実施設計を委託。年度末までに完了させ、着工の準備に入る。このほか、渋川市や安中市、高山村でも再整備に向けた検討が進められている。
完成した事業
4月1日には八ッ場ダムの供用が開始された。治水・利水両面で群馬県のみならず利根川流域に大きな利益をもたらすこととなる。また、長野原町などで合わせて整備されている地域振興施設も続々と完成を迎えた。
県における大型公共事業となるGメッセ群馬も6月1日に供用を開始。11月にはeスポーツの大会会場となった。
また、吾妻地域の重要な幹線道路となる上信自動車道も金井IC(渋川市金井)〜箱島IC(東吾妻町箱島)間の約7・2qが6月に開通。観光振興だけでなく、災害時の緊急輸送道路としても大きな役割を果たす。
市町村長選挙
首長選挙が行われたのは◇前橋市◇下仁田町◇甘楽町◇昭和村◇玉村町◇板倉町◇千代田町−。無投票での続投が多いなか、玉村町は新たに石川眞男町長が就任した。
業界団体の動き
群馬県電設協会で狩野明氏、群馬県造園建設業協会で川島良則氏、群馬県住宅協会は山下昌宏氏、群馬県建築士事務所協会の石井繁紀氏が新たに会長に就任した。
また、春の叙勲で、県内建設産業関係者として協同組合群馬県機械設備工業会の串田紀之理事長が専門工事業振興功労、群馬県建設業協会の立見丈夫元理事は建設業振興功労で旭日双光章を受章した。
秋の叙勲では群馬県消防設備協会の千明俊彦理事長が消防功労、日本左官業組合連合会の野村裕司理事が専門工事業振興功労でそれぞれ旭日双光章を受賞した。秋の褒章は、山藤組の山藤浩一代表取締役と瑞穂建設の篠原宗應元代表取締役が黄綬褒章を受章した。