トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社四国
2021/02/15

【香川】県 国土強靱化地域計画改定へ骨子案

 香川県危機管理部は、大規模災害に備えた対策の一層の充実・強化に向けて「香川県国土強靱化地域計画」の改定骨子案をまとめた。国の国土強靱(きょうじん)化基本計画の見直しや近年の大規模災害の課題、新型コロナウイルス感染症など社会を取り巻く新たな課題を踏まえ、流域治水プロジェクトの推進、災害に強いまちづくりに向けた復興事前準備の検討などに取り組むとともに、緊急輸送道路や重要物流道路の対策、ため池の防災・減災対策などを推進する。県議会2月定例会に骨子案を示した後、重要業績指標(KPI)などを検討し、6月定例会に素案を提出。9月定例会に諮った上で取りまとめる。
 基本目標として@県民の生命を守るA県と地域社会の重要な機能を維持するB県民の財産と公共施設の被害を最小化するC迅速な復旧・復興を行うD四国の防災拠点としての機能を果たす―の五つを掲げ、県内で最悪の事態の要因となるリスクとして「南海トラフを震源とした最大クラスの地震・津波」「大規模な風水害(最大規模の降雨や大型台風による大規模な風水害)」を設定する。
 基本目標を達成するため、国の国土強靱化基本計画に準じて、想定するリスクに対する事前に備えるべき目標として「大規模自然災害が発生した時でも直接死を最大限防ぐ」「必要不可欠な行政機能は確保する」「経済活動を機能不全に陥らせない」「制御不能な複合災害・二次災害を発生させない」「四国の防災拠点としての機能を確保する」など九つを掲げる。
 施策の方向としては、発災後の文化財の保全や保護、修復に向けた体制の整備を位置付けるとともに、近年の大規模災害や社会情勢を踏まえた見直しとして、▽ダムの異常洪水時防災操作に備えたダム下流河川の浸水想定図の作成・周知▽流域治水プロジェクトの推進▽長期的な視点で災害に強いまちづくりを進めるための復興事前準備の取り組みの検討―を盛り込む。
 また、県の特性を踏まえ進展させる施策して、▽緊急輸送道路や重要物流道路での対策▽高松空港やインターチェンジなど重要拠点のアクセス向上に向けた災害時ネットワークを確保するための道路施設の整備▽災害時の高松空港の機能強化▽ため池の防災・減災対策―を挙げている。
提供:建通新聞社