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建設経済新聞社
2021/03/08

【京都】北山エリア整備事業スキーム検討 PPPの活用も想定

 京都府は、京都市左京区の北山エリア整備に向け、コストや事業スキームの検討に入る。
 旧総合資料館跡地に計画の舞台芸術・視覚芸術拠点施設(シアターコンプレックス)、再整備する府立植物園のほか、アリーナ機能を備えた共同体育館の整備に向け、必要な検討を行う。
 具体的には、2月1日に発表した北山エリア整備基本計画に記載した機能を整備するための収支シミュレーションや、従来の公共工事の手法だけでなく、官民連携手法(PPP)の活用も想定した各施設の態様に合わせた最適な手法を検討する。整備スケジュールは表参照。なお北山エリア整備基本計画策定業務は有限責任あずさ監査法人(東京都新宿区)が担当。
 想定される主要施設は、@舞台芸術・視覚芸術拠点施設(シアターコンプレックス)A大学共同体育館(アリーナ)B植物園の3施設。
 舞台芸術・視覚芸術拠点施設(シアターコンプレックス)は、老朽化の進む京都府立文化芸術会館(京都市上京区)及び昨年11月に閉館した京都こども文化会館(京都市上京区)の機能を継承するとともに、新たな文化芸術拠点と賑わい・交流の創出を目指す施設と位置付ける。主な想定諸室は、▽ホール機能(メインホール(舞台、客席500〜600席、楽屋、調整室等)、楽屋口、搬入口、荷捌きスペース、倉庫等)▽展示機能(展示室(ギャラリー)、ホワイトキューブ等)▽創作機能(創作スペース・練習室、作業室等)▽交流機能(エントランス、ホワイエ、コミュニティスペース等)▽管理機能(施設管理者事務室、倉庫等)。
 再整備する植物園は、植物園の顔にふさわしい環境に調和したエントランスや、来場者が利用しやすく、動線に配慮した施設の整備・配置とする。また雨天時でも広場を使用できるように大屋根を整備する。
 来園者のお土産等の購入を想定し、屋内外に商品等を展示できるような施設を整備する。来園者が観覧の合間に寛げるカフェ・レストラン、植物園の保管する資料や図書等を展示・閲覧できる施設、研究者や府民、学生の教育・研究などの交流の場となるように研究室、研修室や多目的室等を整備。老朽化が深刻な観覧温室は建替又は改修を行う。主な想定諸室は▽来園者サービス機能向上(インフォメーションセンター、ビジターセンター、正門エントランス、大屋根広場(雨天時対策)等)▽アミューズメント機能向上(ミュージアムショップ、ボタニカルショップ、カフェ・レストラン、ホール等)▽教育・研究機能向上(植物標本庫、常設展示室、図書コーナー、研究室、研修室、多目的室等)▽観覧温室建替え又は改修(観覧温室、機械室、バックヤード等)▽管理機能(事務室、会議室、倉庫等)。
 府立大学・府立医科大学・京都工芸繊維大学の3大学が共用予定の大学共同体育館(アリーナ)は、大規模災害発生時の周辺住民の避難や、災害復旧時の拠点としても使用できる設備を整える。主な想定諸室は、▽メインアリーナ(バスケットコート×3面、観客席約1万席程度(可動席・移動席含む))▽サブアリーナ(バスケットコート2面、武道場)▽その他(医務室、キッズルーム・授乳室、放送・音響・調光室、多目的室、トレーニング室、スポーツ・体力測定諸室、エントランスホール・ロビー、クラブボックス等)▽管理機能(事務室(施設管理室)、応接室(来賓室)、会議室等)。
 文化スポーツ部は、令和3年度当初予算案に新規事業として北山エリア整備推進事業費に1500万円、新生・府立大学構想策定費に1800万円をそれぞれ計上した。