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北陸工業新聞社
2021/03/22

【福井】最後の制圧道路完成、100人が祝う/舞鶴野原港高浜線が供用開始/−県−/難波江坂トンネル開通

 福井県が計画する最後の原子力制圧道路である主要地方道舞鶴野原港高浜線の難波江坂トンネル開通式典が19日、高浜町神野の旧神野小学校体育館で盛大に開かれた。
 関係者約100人が集い、足掛け8年の事業努力を経て心待ちにしていた開通の瞬間を関係者一同が共有し、喜びを分かち合った。
 式典実行委員会の委員長である野瀬高浜町長は式典の冒頭、「数々の悪条件を克服し、無事完成を迎えられたことは、福井県を主体とする関係機関の並々ならぬご尽力の賜物。この整備により、誰もが安全で住みやすいまちづくりが進んだことを喜ばしく思う」とあいさつ。
 次に櫻本宏県副知事が「事故制圧のみならず、通勤・通学や内浦地区の観光振興にも大いに寄与するものと期待している。残る0・6キロの区間整備を鋭意進めていきたい」と述べた。
 また、山崎正昭参議院議員、畑孝幸県議会議長の代理で仲倉典克県議会土木警察常任委員長らが祝辞を述べた。
 続いて難波江坂トンネルの神野側坑口に場所を移動し、テープカット、記念撮影が行われ、その後、警察車両を先頭に通り初めが行われた。
 原子力災害制圧道路は、近隣に位置する原子力発電所において、万が一事故が起きた際の初動対応・事故制圧を迅速に進めるために整備。これまで竹波立石縄間線(敦賀市立石〜明神町、敦賀市白木〜浦底)、佐田竹波敦賀線(美浜町佐田〜竹波)、赤礁崎公園線(おおい町犬見〜大島)、音海中津海線(高浜町音海〜小黒飯)の4路線の開通に続き、主要地方道舞鶴野原港高浜線は、県が当初に計画を立てた最後の路線となる。13年度から事業開始。8年の歳月と総事業費58億円を投じ、今回、難波江坂トンネル(延長1011メートル)を含む1576メートルの道路が完成した。急勾配で見通しが悪く、大型車が通行困難な状況だったが、当区間の整備により、直線上のバイパス道路が整備された。難波江坂トンネルは坂川建設・関組・時岡組JVが施工。工事完成に全44社が携わった。

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