トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(東京)
2021/03/30

【東京】都 戸越公園駅付近の連立化 事業化へ前進

 東急大井町線戸越公園駅付近の連続立体交差化が事業化に向けて進展しそうだ。2021年度の新規着工準備採択を目指し、東京都が国土交通省に要望したことが分かった。同駅周辺では、都による補助第29号線の整備が進んでいることに加え、品川区が駅前広場を新設する方針を示している他、民間による再開発工事も進んでいる。これらのまちづくりの進展に合わせて、駅周辺にある6カ所の踏切を除却する。
 戸越公園駅付近には、下神明駅方面に2カ所、中延駅方面に4カ所、計6カ所の踏切が連続。同駅の両隣にある中延駅と下神明駅は、高架化が完了している。
 周辺では、踏切によるボトルネックや地域分断が課題となっている。また、駅に近接する戸越公園が広域避難場所に指定されているものの、踏切によって災害時の避難に支障を来すことが懸念されている。老朽化した木造住宅が密集しているため、安心・安全なまちづくりに取り組む必要もある。
 都では、鉄道と交差する補助第29号線の事業化やまちづくりの進捗状況を踏まえ、16年度に東急大井町線戸越公園駅付近を連続立体交差事業の事業候補区間に位置付け、立体交差化の可能性について調査・検討を進めてきた。
 新規着工準備採択として採択されれば、事業化の前段階として鉄道事業者や住民との合意形成を進め、都市計画素案の作成や、施工方法の検討などの手続きに入る。

=都が延焼遮断帯、区が駅広を整備=

 駅周辺のまちづくりで都は、延焼遮断帯の役割を果たす特定整備路線として、補助第29号線を事業化した。品川区大崎3丁目と大田区南馬込6丁目を結ぶ延長約5`の都市計画道路で、このうち品川区戸越5丁目〜豊町6丁目間の延長460bを新設する。東急大井町線戸越公園駅の西側に、線路と交差する形で南北方向に延びる幅員20bの道路となる。2車線の車道の両側に自転車道と歩道を配置。歩道部を植栽するとともに電線類を地中化する。事業期間は25年度までを予定している。
 地元区である品川区は、鉄道の連続立体化に合わせて、駅前広場や周辺の道路整備などを進める考え。駅舎の北東付近を候補地に、2000平方b程度の交通広場とする計画。戸越公園や商店街への交通結節機能を確保する。

提供:建通新聞社