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建通新聞社(東京)
2021/03/31

【東京】都住宅政策本部 設備でも女性活躍モデル

 東京都住宅政策本部は、都営住宅の建て替え工事で試行している受注者希望型の「女性活躍モデル工事」の対象工種を拡大する。建築工事だけでなく設備工事も対象に含める。契約工期の半分以上で女性技術者を配置したり、女性活躍モデル工事の広報活動などを実施した場合に、工事成績評定で加点する。4月1日以降に起工する案件から適用する。
 原則として、予定価格が4000万円以上の設備工事のうち、主体建築物の受注者が女性活躍モデル工事に取り組んでいる案件を対象とする。受注者希望型では、入札参加時には女性技術者の配置を要件にしない。落札後に受注者から希望があった場合にモデル工事を適用し、監理技術者か主任技術者、現場代理人、担当技術者のいずれかに女性技術者の配置を求める。
 女性技術者を契約工期の半分以上で配置した場合や、女子学生の現場見学会の開催、女性活躍モデル工事のPRなど、広報活動が優良だと認められた場合は工事成績評定で加点する。
 主体建築物工事の女性活躍モデル工事では、女性用更衣室や水洗洋式トイレといった女性技術者向けの環境整備をした場合に、整備費などを設計変更で計上していることから、設備工事でモデル工事に取り組む際は建築工事で整備した設備を利用する。
 都営住宅の建て替え工事を対象とした女性活躍モデル工事は、2016年度に試行を始めた。当初は女性技術者の配置を入札参加の条件にする「発注者指定型」だったため、都内の中小事業者からは「応札のハードルが高い」という声が上がっていた。
 そこで、20年度に受注者希望型のモデル工事を建築工事で開始。入札参加の条件から女性技術者の配置を外し、女性技術者の育成につながる環境整備を支援しつつ、工事成績評定で評価することで優良な事業者の受注機会拡大に取り組んでいる。
 受注者希望型の建築工事は、予定価格3億5000万円以上の案件を対象としている。

提供:建通新聞社