トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(東京)
2021/04/22

【東京】都 新宿駅の区画整理、21年度中の認可へ

 
東京都都市整備局は、新宿駅周辺の大規模な再編整備に先立つ新宿駅直近地区の都施行土地区画整理事業について、2021年度中の事業認可を目指している。駅上空などへのデッキ新設や東西駅前広場の再編といった都市基盤整備を行って歩行者中心の街にする計画。事業認可に向けて換地設計案などを作る業務の委託先を5月に選ぶ他、駅前広場などの概略設計を11月に完了させる。
 世界最大規模のターミナル駅である新宿駅とその周辺は、都や新宿区、民間などが連携して「新宿グランドターミナル」に再編する。多くの事業者が関係するさまざまな事業を円滑に効率よく進めるため、都が新宿駅を中心とした面積約10・1fの「新宿駅直近地区」(新宿区新宿3丁目・西新宿1丁目の一部)で区画整理を先導的に実施。駅の東西を結ぶ上空デッキや駅前広場などの都市基盤を整備する。
 区画整理の認可に向けて換地設計案などを作る業務は5月20日開札の希望制指名競争入札で委託先を選定する。権利調査や換地設計案、仮換地指定通知書、評価員への説明資料などを作成する内容で、22年3月17日までに成果を得る。
 一方、駅前広場などの概略設計はパシフィックコンサルタンツ(千代田区)が11月末納期で担当。対象施設は▽東西デッキ(総延長約200b、幅員約15b)▽南北デッキ(総延長約500b、幅員約5b)▽西口駅前広場(面積約2万平方b)▽東口駅前広場(面積約1万2000平方b)▽1号街路(面積約5000平方b)―だ。
 具体的には線路上空をまたぐ東西デッキを新設し、地下空間に集中している歩行者を分散。また、既存の嵩上げデッキを拡張して南北デッキとし、東西デッキに接続させて駅前広場の回遊性を高める。西口と東口の駅前広場については、流入車両を抑制したり、駐車場出入り口を移設したりして、車両用の空間から歩行者のための空間に転換する。
 後続の実施設計を委託する際に工区割りするかどうかや発注時期などは検討中だという。
 区画整理は19年2月に都市計画決定した。20年12月に公表した事業計画案によると、新宿駅が150周年を迎える35年度をめどにデッキや駅前広場の一部を完成させて、鉄道上空の新たな往来ルートなどを確保する。46年度末の事業完了を予定している。
提供:建通新聞社