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建通新聞社(東京)
2021/08/17

【東京】都の総合評価改定経過、技術点1位が9割

 東京都財務局は8月11日の入札監視委員会・制度部会(部会長・堀田昌英東京大学大学院工学系研究科教授)に、工事の総合評価方式と施工・委託時期の平準化に関する取り組みの経過を報告した。それによると、総合評価方式では今年1月の制度の一部改定後に落札者の約9割が技術点1位だった他、約16%は基準価格(旧・調査基準価格)をわずかに下回ったものの、技術点の高さによって落札者に決まった。平準化については、特に設計等委託で年度末を履行期限とする案件の割合を減らしていく必要があるとし、2022年度の予算要求を皮切りに「これまでより一歩進んだ取り組みを検討する」との方向性を示した。
 都は今年1月に工事の総合評価方式を一部改定。入札金額が調査基準価格を少しでも下回れば即失格とする仕組みを見直した。
 価格点も技術点も下位の応札者が落札するケースを考慮したもので、具体的には調査基準価格の代わりに「基準価格」を設定。入札価格が基準価格を下回っても失格にはしないが、入札価格が下がるにつれて価格点を徐々に減らし、基準価格を下回った金額がわずかな範囲に収まった場合に限り、技術点が高ければ落札の可能性が残る制度にした。
 当日の部会で財務局は、知事部局が6月末までに発注した総合評価方式適用工事の分析結果を報告。適用工事数は101件(施工能力審査型93件、技術実績評価型8件)、延べ応札者数は566者(施工能力審査型526者、技術実績評価型40者)で、落札者101者のうち16者が基準価格を0〜1%下回る入札価格で落札していた。入札(落札)価格と基準価格との差は平均5000円程度、最大で7万5000円程度となっており、13者は技術点が1位だった。全体を見ると、技術点1位の会社が落札した工事は91件で、全体の約9割を占めた。
 これらの結果から財務局は、総合評価方式の一部改定はダンピングを抑制する機能を果たしつつ、技術力が高い事業者との契約を促しており、品質確保にも寄与していると結論付けた。

《委託の平準化で新たな取り組み検討》

 また、施工時期などの平準化に向けては、工事と設計等委託(設計・測量・地質調査)のそれぞれで目標値を定めている。工事の目標値は年度の平均稼働件数に対する4〜6月の平均稼働件数の比率を建築「0・9以上」(20年度実績0・85)、土木「0・9以上」(0・89)、設備「0・8以上」(0・77)とし、実績以上の達成を目指して取り組んでいる。
 一方、設計等委託の目標値は2〜3月に履行期限を迎える案件の割合を設計「40%以下」(20年度実績52%)、測量「40%以下」(56%)、地質調査「35%以下」(34%)としているものの、実績との隔たりが見られる。このため、財務局は年度末を履行期限とする案件の割合を減らす必要があるとの認識を示した上で、22年度の予算要求を皮切りに新たな取り組みを検討すると報告した。提供;建通新聞社