トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(東京)
2021/08/25

【東京】都 柳瀬川に5・7万m3の新調節池

 東京都建設局は柳瀬川に容量約5万7000立方bの調節池を新設する。柳瀬川流域の豪雨対策が目的で、東村山市内の区間で整備候補地の選定や形式の検討を開始する。これに伴う業務の希望制指名競争入札(財務局契約案件)を9月に開札して委託先を決定。2022年2月末納期で成果を得て関係者との協議に備える。
 柳瀬川は埼玉県所沢市の山口貯水池(狭山湖)を水源に、都県境を流れて新河岸川へ注ぐ流域面積95・5平方`、法定延長19・6`の荒川水系1級河川。このうち東京都内(東村山市・清瀬市)は流域面積が45・2平方`、法定延長が8・19`となっている。
 都では台風や局地的な豪雨による浸水被害が頻発していることを受け、豪雨対策基本方針(14年改定)で神田川流域など9流域を対策強化流域に設定。区部で時間雨量75_、多摩地域で同65_の目標整備水準を掲げて調節池や護岸の整備を進めている。
 19年の台風19号をはじめとする過去の浸水被害や降雨の状況、流域特性、河川整備の現状などを踏まえ、今年4月に柳瀬川流域も同方針の対策強化流域に追加。時間降雨65_の目標整備水準に基づいて、柳瀬川で調節池の新設を検討することになった。
 委託業務では東村山市秋津町4丁目(よもぎ橋)〜久米川町5丁目(都施行区間上流端)を対象に、容量約5万7000立方bの調節池を想定して整備候補地と基本構造を絞り込む。
 整備候補地は公共用地を優先しつつ、公共用地が使用できない場合を考慮して民間用地の使用案も含めて選定する。
 基本構造については調節池(取排水、貯留、管理棟など)の設置位置や施設規模(深さ、延長、貯留量、必要面積など)から検討。地下箱式、地下トンネル式、オープン式などの比較案を用意した上で、概算事業費や概算事業期間を算出して評価する。事業化案の比較検討なども実施する。
 「柳瀬川における治水対策検討委託」と題し、土木・水系関係調査AまたはBの競争入札参加有資格者のうち、河川・水理調査に登録している事業者から8月27日まで希望申請を受け付ける。9月15日に開札して委託先を決め、22年2月28日を期限に成果をまとめてもらう。提供:建通新聞社