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建通新聞社(東京)
2021/09/03

【東京】荒川第二調節池 下流部側から段階整備

 国土交通省荒川調節池工事事務所は荒川第二・三調節池の整備事業で、まず第二調節池の下流部から段階的に整備を進めるとの見通しを示した。2030年度を予定する全体完成に先立ち、26年の出水期までに第二調節池を部分供用して約1200万立方bの洪水調節機能を確保することを目指す。
 荒川調節池工事事務所は、荒川中流部(埼玉県さいたま市、川越市、上尾市)の左岸側の高水敷などを活用し、面積約760f・容量約5100万立方bの荒川第二・三調節池を整備する事業を手掛けている。全体事業費は約1670億円。
 早期に整備効果を発現させるため、既設の第一調節池に接して設ける第二調節池(面積約460f・容量約3800万立方b)の下流側から整備を展開。左岸の高水敷に建設する囲繞堤や、第一調節池との間に設置する仕切堤、洪水が引いた後に荒川へ水を放出する排水門、池内水路などの整備を進める。後続エリアと切り離して部分供用するため、既設の横堤と囲繞堤との間にどのような構造物を採用するかについても検討中だ。
 21年度から工事用道路や仮排水路の整備などに着手。必要な堤防幅・高さを確保するため、整備区域内を通るJR川越線荒川橋梁の架け替えに向けた基本協定を7月にJR東日本と締結するなど、事業が本格化している。
 また、同事務所は建設業の生産性向上に取り組むモデル事務所と位置付けられており、調査・設計段階から3次元データを活用。地形や構造物などの情報を統合した3次元モデルをホームページ上で公開し、工事受注者に積極的な活用を促すことで、円滑で高い品質の施工につなげる考えだ。提供:建通新聞社