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建通新聞社(東京)
2021/09/29

【東京】CCUS活用へ 関東ブロックで初会合

 国土交通省は9月28日、公共工事での建設キャリアアップシステム(CCUS)のさらなる普及に向け、関東ブロックで初となる地方公共団体と建設業団体との連絡会議を開いた。関東地方整備局管内では6県2政令市が工事成績評定での加点などのインセンティブを設けていることを紹介し、未導入の都県、市に参考とするよう呼び掛けた。地公体、建設業団体を招いて年内にもCCUSを活用している直轄工事現場の見学会を開き、受発注者双方に活用の機運を高めていく。
 会議の冒頭、若林伸幸関東地方地方整備局長は、「CCUSは中長期的な担い手確保に必要不可欠」と強調。西山茂樹建設市場整備課長は「使い勝手などさまざまな課題がある。国交省として責任をもって対処していく」と力を込めた。
 関東地整は、CCUS義務化モデル工事を全国に先駆けて導入し、これまでに29件を公告したことを説明。建設業協会の賛同を得て行う推奨モデル工事(土木)は栃木、群馬、埼玉、千葉、山梨、長野県と東京都で計8件を公告したという。この他、推奨モデル工事(営繕)は5件を公告済み。
 関東の都県、政令市の状況を見ると、茨城県、群馬県、埼玉県が工事成績評定での加点を実施または予定。また、栃木県と群馬県、山梨県が総合評価での加点を実施している。長野県、千葉市、相模原市は入札参加資格での加点を実施した。
 来年度開始を目指し制度設計中の横浜市をはじめ、他の都県、政令市はいずれも「検討中」との回答だった。
 今後、関東地整のCCUS試行工事の現場の見学会を開き、実際の活用風景を受発注者に見てもらう。カードタッチに向けた工夫などに触れる機会を設け、活用のハードルを下げたい考えだ。
 会議には管内の1都8県、5政令市の他、日本建設業連合会、各都県の建設業協会、建設業振興基金、勤労者退職金共済機構建設業退職金共済事業本部の担当者らが参加した。提供:建通新聞社