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建通新聞社(東京)
2021/10/27

【東京】地整 「羽田」京急引上線の基本設計に着手

 国土交通省関東地方整備局は羽田空港(大田区)の鉄道基盤施設整備で、京浜急行引き上げ線を対象とした基本設計に着手する。業務の委託先を選ぶため、10月27日に公募型プロポーザルの手続き開始を公示。建設コンサルタント等Aの競争参加有資格者(単体またはJV)から11月8日まで参加表明書、2022年1月5日まで技術提案書を受け付けて、同年1月20日に特定通知する予定だ。23年1月31日を期限に履行してもらいながら、技術的課題への対応策やECIを含む多様な入札契約方式を検討して工事などの発注に備える。
 羽田空港に整備する鉄道基盤施設はJR東日本羽田空港アクセス線・新設建設区間(東京貨物ターミナル〜羽田空港新駅)の終点側に当たる延長約2400bと、京浜急行引き上げ線の延長約330bで、いずれもトンネルなどの地下式。総事業費約1000億円超を見込み、23年度にJRの開削トンネルから本体工事をスタートし、30年ごろの全工程完了を目指す。
 このうち京浜急行引き上げ線は、これまで京浜急行電鉄が開削、推進、シールドの3工法を用いての施工を計画。具体的に見ると、京急空港線羽田空港第1・第2ターミナル駅の端部から第2旅客ターミナルのエプロン方面に向かって▽東京モノレール羽田空港第2ターミナル駅までのコンコースを改築(開削工法、延長30b)▽幅14・4b×高さ15・2bのボックストンネル1本を建設(推進工法、延長14b)▽外径高さ9・8b×幅9bの複合円形断面トンネル1本を建設(シールド工法、延長285b)―することを考えていた。
 今回の業務ではこれらに加え、JRの新駅と京急の駅を結ぶ連絡通路の基本設計も行う。
 羽田空港の鉄道基盤施設整備を巡っては、JR東日本羽田空港アクセス線と京浜急行引き上げ線の工事内容に応じて、有識者らを交えた委員会(委員長・菊池喜昭東京理科大学教授)で技術的課題への対応策を検討。ECIを含む多様な入札契約方式に関しても、21年度内に第三者委員会を立ち上げて最適案の具体化につなげる。提供:建通新聞社