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建通新聞社(東京)
2021/12/07

【東京】都 上期工事落札率、下降気味の91%

 東京都が2021年度上期(4〜9月)に開札した工事1833件の平均落札率は91・69%だった。前年同期比0・54ポイント減、前年度比0・57ポイント減と92%台を割り込んで下降気味だ。一方、不調発生率は8・46%で、前年同期比1・21ポイント減、前年度比2・54ポイント減と改善傾向が見られた。予定価格250万円超の競争入札案件の契約状況を財務局が集計した。
 平均落札率を四つの業種分類別に見ると、建築が90・91%(前年同期比1・07ポイント減)、土木が91・92%(0・38ポイント減)、道路舗装が90・45%(1・3ポイント減)、設備が91・8%(0・44ポイント減)でいずれも下降。前年同期に91〜92%台だった分布帯が90〜91%台に下がった。
 発注部局別の平均落札率も、財務局や建設局といった知事部局が91・37%(0・48ポイント減)、交通・水道・下水道の公営企業3局が92・25%(0・45ポイント減)と下降している。
 一方、不調発生率の業種別状況は建築が10・71%(5・62ポイント減)と4業種の中で唯一1割を超えたものの、改善幅が最も大きかった。他に土木が9・2%(1・09ポイント減)、道路舗装が5・49%(2・4ポイント減)、設備が7・25%(0・34ポイント減)となっており、各業種で改善傾向にある。
 ただ、発注部局別の不調発生率は、知事部局が7・03%(2・82ポイント減)と改善した反面、公営企業局については10・79%(1・34ポイント増)に悪化して1割を超えた。
 低入札価格調査の対象工事は152件で、このうち27・63%に当たる42件の調査を実施した。くじ引きの対象工事は土木が131件、道路舗装が10件、設備が118件の計259件で、建築はなかった。
〈ひとくちメモ〉
 都では、知事部局のうち予定価格が一定金額を超える工事は原則として財務局が契約手続きを担っている。具体的には、建築が3億5000万円以上、土木(道路舗装含む)が2億5000万円以上、設備が4000万円以上。一方、公営企業3局は予定価格の金額などにかかわらず、それぞれの局で契約手続きをしている。提供:建通新聞社