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建通新聞社(東京)
2022/04/22

【東京】都 多摩北部医療C、新病院338床と推計

 東京都病院経営本部は、多摩北部医療センターの建て替えに向けた基本構想検討委員会(委員長=大道久日本大学名誉教授)に、新病院の整備に当たって検討すべき論点の整理案を示した。その中で、新病院の病床規模は現状の337床と同程度の338床になると推計しつつ、医療圏の状況を踏まえて検討するとした。今夏をめどに委員会の報告書を得て、基本構想の策定作業に着手する予定だ。
 多摩北部医療センター(東村山市青葉町1ノ7ノ1、敷地面積16万2797平方b)は、老人ホームや老人保健施設などの機能を配した「東村山キャンパス」の一角にある総合病院。
 病院本館の規模は鉄骨鉄筋コンクリート造延べ2万5016平方b。敷地内には▽職員住宅A棟(鉄筋コンクリート造4階建て延べ2537平方b)▽職員住宅B棟(鉄筋コンクリート造地下1階地上5階建て延べ2177平方b)▽看護実習自習控室棟(鉄骨造平屋97平方b)▽病児保育室(鉄骨造平屋149平方b)▽付属棟(エネルギーセンター、ガスガバナー棟、マニホールド棟、延べ床面積1279平方b)―などの建物がある。
 検討すべき論点の整理案は4月19日の委員会に提示。新病院整備の課題や基本的な方向性などを記す中で、新病院の病床規模については将来の入院患者数や目標病床利用率などから試算した結果、現状の337床と同程度の338床になると推計した。病床規模は施設整備の重要な前提条件であり、今後の病院経営を左右する大きな要素のため、都では北多摩北部医療圏(東村山市、清瀬市、東久留米市、西東京市、小平市)の医療需要なども考慮して詰めていく考え。
 また、1986年の完成から36年以上がたち設備機器類も耐用年数を大幅に超過。もともと高齢者専用病院として開設したため構造・仕様も現在の医療機能に合っていないため、新病院の整備に併せた機能の改善が求められるとしている。
 職員に実施したアンケートで、新病院に求める機能として挙がった▽高齢者にやさしく、プライバシーへの配慮▽救急医療や感染症対策、災害医療などの役割が果たせる▽ICTへの対応▽職員が働きやすい環境・設備―などの要望も、報告書に反映してもらう方針だ。
 都立病院・公社病院が7月に地方独立行政法人へと移行するスケジュールなども踏まえつつ、次回以降の委員会でさらに議論を深めて論点を整理していく。提供:建通新聞社