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建通新聞社(東京)
2022/06/28

【東京】生コンが前月比200円上昇 経済調査会調べ

 異形棒鋼は前月比横ばいで、騰勢は一服。価格交渉は平行線をたどっているもよう。先行き、横ばい推移の公算が大きい。生コンクリートは前月比200円上昇し、2020年度値上げ未達分がほぼ浸透。先行き、横ばい推移。型枠用合板は前月比90円上昇し、2000円の大台到達。先行き、強含み推移。木材は横ばい推移ながら、欧州材調達に警戒感。軽油(ローリー渡し)は横ばい。原油高騰から、先行き、強含みの公算大。アスファルト混合物は横ばい。再値上げ交渉は平行線で、目先横ばい。ガス管は、市況上伸、再値上げ交渉続く。目先、横ばい推移。
 主な製品の市況は以下のとおり。
【異形棒鋼】
 足元の需要が低迷する中、主原料である鉄スクラップ相場の続落を背景に、需要者側が当用買いの姿勢を強めている。合金鉄や電極などの副資材費や電力料金の高騰により、これまで赤字操業を余儀なくされてきたメーカー各社は強い売り腰を堅持。流通側も需要者側の値下げ要求に応じる気配はみられない。
 価格は、SD295・D16で1d当たり12万円(東京A)どころと前月比横ばいで推移している。前月に過去最高値を更新したが騰勢は一服した。
 製販側は、採算改善に向けて引き続き販価の引き上げに取り組む構え。一方、需要者側は原料相場が下落基調の中での値上げに対して強く抵抗を示しており、価格交渉は平行線をたどっているもよう。先行き、横ばい推移の公算が大きい。
【生コンクリート】
 東京地区生コン協組調べによる5月の出荷量は、前年同月比19・8%増の22万9951立方b。今年度入り後、2カ月連続で前年の実績を上回った。今後も都市部における市街地再開発事業向けの需要が出荷を下支えするとみられる。
 価格は、21―18―20で1立方b当たり前月比200円上昇し1万5200円どころ。同協組が2020年4月から取り組んできた1000円の値上げは、需要増を背景に販売側の売り腰が引き締まったことから未達分の交渉が進展。2年をかけて段階的に価格は上昇し、これでほぼ満額が浸透した。
 同協組は、6月からさらに3000円の大幅値上げを打ち出している。需要者側は原料コスト高に一定の理解を示しているが、大幅値上げに対する抵抗は強く、しばらくは模様眺めの展開が続くとみられる。先行き、横ばい推移。
【型枠用合板】
 産地の原木不足は解消せず、国内入荷量は依然として低水準。一方、流通各社は円安による高値玉の入庫が続いていることから、取引価格の引き上げを実施。
 価格は、無塗装品ラワン12×900×1800_で1枚当たり2000円の大台に到達。前月比で90円上伸した。今後も仕入価格の高値水準が続く見通しで、販売側は売り腰を一層強める構え。先行き、強含み推移。
【木材】
 足元の住宅需要は、建築資材の高騰や住設機器不足から盛り上がりに欠く状況。木材の荷動きは低調に推移している。
 価格は、正角材・杉(KD)3・0b×10・5×10・5a特1等で1立方b当たり11万5000円どころ。流通在庫に不足感は出ていないが、流通側は、ロシアの輸出規制により欧州材の調達が困難になることに警戒を強めている。先行き、横ばい推移。
【軽油(ローリー渡し)】
 政府の補助金給付により軟調に推移した市場価格は、6月に入り原油相場が上昇したことでじり高に転じ、価格は1`g当たり11万6000円どころと横ばいとなった。足元では、ロシア産原油の禁輸措置を巡る供給不安から原油相場は騰勢を強めており、流通業者は一段と売り腰を強めるとの見方が多い。先行き、強含みの公算大。
【アスファルト混合物】
 4月の都内向けアスファルト混合物の製造量は11万3012dと、前年同月比9・6%減(東京アスファルト合材協会調べ)となった。コロナ禍の影響による民間需要の不振に加え、依然として維持修繕等の小規模工事が需要の中心で、需要回復には時間を要する見通し。
 価格は、再生密粒度(13)で1d当たり8700円と前月比変わらず。原油価格高騰の影響でストアス価格が続伸していることから、販売側は値上げ未転嫁分の浸透に向け、売り腰を引き締めている。需要者側も原材料であるストアス価格上昇には一定の理解を示すも、さらなる値上げには難色。交渉は平行線をたどっている。目先、横ばい推移の見通し。
【ガス管】
 メーカーの強気な販売姿勢から高値玉が入庫し始め、流通側が売り腰を強めたことから、価格は白管ねじなし25Aで1本当たり2520円と前月比250円高となり11%の上伸。需要は盛り上がりを欠くものの、流通側は引き続き4月以降のメーカー値上げ分の反映に向け強硬に交渉を進めるもよう。今後、一段高を巡る攻防が続く見通し。目先、横ばいで推移しよう。提供:建通新聞社