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建通新聞社(東京)
2022/10/20

【東京】多摩モノ箱根ケ崎方面、都市計画素案を公表

東京都と多摩都市モノレール会社は、多摩都市モノレールの箱根ケ崎方面への延伸に向けて都市計画手続きを開始した。現在の終点である上北台駅(東大和市)からJR箱根ケ崎駅付近(瑞穂町)に至る延長約7`で、新青梅街道を主な導入空間にして高架の複線軌道と7駅を新設する。10月18日の住民説明会で都市計画素案を公表した。今後、並行して環境影響評価の手続きも進め、都市計画事業認可を得て工事に着手する。着工まで3年程度かかるもよう。
 都市計画素案によると、延伸区間は東大和市上北台1丁目地内〜瑞穂町箱根ケ崎地内の延長約7`。新青梅街道の拡幅で設ける中央帯などを利用して、高架の複線軌道と7カ所の駅(仮称No・1〜7駅)を新設する。
 複線軌道は高さ13〜17b、幅員8b。一方、駅舎は東大和市側から瑞穂町に向かって6駅(No・1〜6駅)を高さ20b、幅員18bの2層式、米軍横田基地の航空制限が掛かる残る1駅(No・7駅)を高さ13b、幅員17・5bの1層式とする。ホーム形式はいずれも島式1面2線で、ホーム延長66b、ホーム幅員8〜8・5bを確保する。
 延伸に伴う基本設計はトーニチコンサルタント(渋谷区)が手掛けた。
 主な導入空間となる新青梅街道は23〜28年度の完了を目指し、幅員を18bから30bに拡幅する事業を進めている。多摩都市モノレールの複線軌道や駅舎を新設することに伴い、一部で幅員を最大39・5bにするため都市計画変更を行う。
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 多摩都市モノレールは多摩センター駅(多摩市)を起点、上北台駅を終点に多摩・八王子・日野・立川市・東大和の5市を南北に結ぶ延長16`で運行中。1998年に立川北駅〜上北台駅間の8駅5・4`、2000年に多摩センター駅〜立川北駅間の11駅10・6`が開業した。都が支柱や軌道桁などのインフラ部、多摩都市モノレール会社が運営基地や変電所、車両などのインフラ外部を整備した。
 延伸計画を巡っては、国の交通政策審議会が16年に「(箱根ケ崎方面の)事業化に向けて具体的な調整を進めるべき」と答申。都は総事業費を約800億円(導入空間の街路整備事業費は除く)と見積もって、20年度に調査などに着手した。多摩センター駅から町田駅方面にも延伸する方針で、今年1月にルートを決定している。
提供:建通新聞社