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建通新聞社(東京)
2023/05/10

【東京】都 日比谷公園再整備、第1期に着手

 東京都建設局は、日比谷公園再整備の第1期工事に着手する。普段は立ち入りを禁止している「第二花壇」(芝庭広場)周辺を対象に、来園者が芝生地で憩う場として利活用できるようにして、イベント空間も設ける。工事を一般土木、造園、電気の3工種に分けて発注することとし、財務局が6月下旬から7月上旬にかけて公示する希望制指名競争入札(技術実績評価型総合評価方式)で施工者を決定。9月の着工、2024年5月末の完成を目指す。その後、隣接する大噴水や小音楽堂、周辺エリアで2期以降の工事を展開し、開園130周年に当たる33年を目標に全体の再整備を完了させる見通しだ。
 日比谷公園(千代田区日比谷公園、開園面積約16・2f)の再整備のうち、第1期工事は芝庭広場周辺を対象とする。21年度に策定した「日比谷公園再生整備計画」によると、現在の芝庭広場は芝生地に立ち入ることができず空間の利活用が図られていないため、来園者が休憩できる場へと変更する。
芝庭広場を現況と同じ45bの幅で再整備して、両側にそれぞれ幅員18b程度の園路を新たに設ける。可動式のベンチなどを設置するとともに、イベント時には園路でマルシェなどを開いて芝庭部分との一体利用を進めていく。また、日比谷公会堂と小音楽堂をつなぐ「ビスタ景観」(対象物に向かった直線的な景観)を生かし、2期以降の工事で途中にある大噴水の高さを改めるなどして見通しをよくする。
 これに向け、第1期工事として▽基盤整備(工種=一般土木、工事発注規模価格帯=2億5000万円以上3億5000万円未満、6月下旬公示)▽施設整備(造園、7億円以上9億円未満、6月下旬公示)▽電気設備(電気、2億5000万円以上5億円未満、7月上旬公示)―の3件を発注する。
 各工事の内容を見ると、基盤整備では、既存施設の撤去や敷地の造成を190日間の工期で行う。施設整備は、園路広場の整備や便益施設の設置を内容に180日間で実施。電気設備についてはベンチや広場への照明設置を160日間の工期で進める。
 23年度の当初予算に24年度を期限とする限度額12億9600万円の債務負担行為を設定した。
 公園全体の再整備基本設計と第1期工事の実施設計を日建設計(千代田区)が担当した。提供:建通新聞社