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建通新聞社(東京)
2023/07/13

【東京】都 町田に児相新設へ適地調査

 東京都福祉局は多摩地域に児童相談所を3カ所新設する。「町田」と「西多摩」、「多摩中部」(いずれも仮称)を想定しており、2023年度以降にそれぞれの適地を選ぶ。このうち町田の新設に向けた調査業務の委託先を7月下旬に決定。町田市内で3カ所の候補地を挙げて新築または既存施設の改修の可能性を検討し、10月末までに成果を得て事業展開の判断材料とする。
 児童虐待の相談対応件数が増加傾向にあることなどを踏まえ、管轄人口が100万人を超える児童相談所については管轄区域の見直しや新規設置の検討などの対応を国が求めている。
 多摩地域には現在、立川市と小平市、八王子市、多摩市の4カ所に児童相談所があり、このうち八王子と小平の2カ所で管轄人口が100万人を超えている。この状況を踏まえ、新たに3カ所を新設して、計7カ所で管轄区域を再編することにした。「多摩地域児童相談所配置計画」(22年度)の中で再編後の管轄区域と想定される新設場所を示した。
 それによると、町田児童相談所の管轄区域は町田市とする。JR横浜線と小田急線が乗り入れる町田駅周辺か、JR横浜線・古淵駅周辺、小田急線・鶴川駅周辺での設置が考えられるという。
 西多摩児童相談所は▽青梅市▽福生市▽羽村市▽あきる野市▽瑞穂町▽日ノ出町▽檜原村▽奥多摩町―の8市町村を管轄する。公共交通機関や関係政機関の立地などを考慮すると、設置場所はJR青梅線沿線の福生市、羽村市、青梅市のいずれかが想定される。
 多摩中部児童相談所は武蔵野市と三鷹市、小金井市、国分寺市の4市を管轄する施設として計画。この4市からの移動利便性などを考慮して設置場所を決める。
 このうち今回の業務を通じて町田児童相談所の候補地を絞り込む。町田市内で候補地を3カ所挙げ、新築または既存施設の一部改修を想定して比較検討する。規模の前提条件として、相談部門で延べ床面積1500平方b程度の確保に加え、一時保護所として定員25人程度分の個室を設ける計画だ。
 業務委託の希望制指名競争入札には1級建築士事務所登録がある都市計画・交通等計画Cの競争入札参加有資格者から7月14日まで希望申請を受け付けて同月27日に開札する。履行期間は10月31日まで。
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 特別区では自治体が児童相談所を開設できる。ただ、23区で唯一、練馬区が設置しない方針を掲げていたことから都立で新設する予定。別所に一時保護所も建てるため、財務局建築保全部が基本設計業務のプロポーザル手続きを実施中だ。8月下旬にも委託先を特定する。提供:建通新聞社