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建通新聞社(東京)
2023/08/02

【東京】地整 中川大橋ECI プロポで事業者

 国土交通省関東地方整備局は中川大橋(葛飾区)のECI方式による耐震補強・補修で、8月2日に技術協力業務と工事を手掛ける事業者を選ぶための公募型プロポーザルを公示する。橋梁補修の競争参加有資格者から9月5日まで申請書などを受け付け、技術提案を審査して10月6日に優先交渉権者を選定。同月13日に協定を結び、2024年1月下旬を期限に技術協力業務を任せる。並行して技術協力業務の実費を含めた価格交渉を実施し、成立すれば契約を交わして24年2月下旬から26年3月31日までの期間で工事を進めてもらう。工事規模の税込み参考額を16億〜18億円(うち技術協力業務2000万円)程度と想定している。
 中川大橋は葛飾区青戸〜新宿の中川渡河部に架かる国道6号の橋梁。橋長134・4b、幅員30・8bの鋼3径間連続鋼床版箱桁橋で、1989年に完成した。
 下部工の耐震補強(RC橋脚巻き立て工2基、作業土工、仮設工)、上部工の耐震補強(水平力分担構造工30基、段差防止構造工8カ所、仮設工)、橋梁補修(鋼床版亀裂補修工、仮設工)を同一工事で実施することを計画。占用・借地で青戸側に面積2000平方b、新宿側に同1500平方bの作業ヤードを設ける予定だ。
 交通量が多い国道6号への影響を最小限に抑えつつ、渇水期に合わせて橋脚を補強する必要がある。また、大規模な仮設工が想定される中で作業ヤードになる桁下空間が狭く、工事用道路の確保も難しいことなどから、ECI方式(技術交渉・施工タイプ)の採用を決めた。
 プロポーザルでは▽技術協力業務の実施(30点)▽非出水期に行う下部工耐震補強の有効な施工方法(40点)▽周辺環境に配慮した上部工耐震補強、橋梁補修の有効な施工方法(40点)―について技術提案を求める。
 技術協力業務の実費を含めた価格交渉は、業務の期間と経費が発注時の条件の相違や関係機関協議の延伸などで増加するとの指摘を踏まえて試みる。業務のスタートに当たっては契約ではなく協定を優先交渉権者と結び、履行する中で業務経費を見積もってもらい、工事費に含めて価格交渉を実施。成立すれば契約を交わして工事を進めてもらう。
 技術協力業務と工事の事業者選定に先立ち、所管の東京国道事務所が詳細設計の委託先をパシフィックコンサルタンツ(千代田区)に決めた。同社は7月31日開札の簡易公募型競争入札(総合評価方式)に3920万円で応札するなどして落札者となった。予定価格は4874万円、調査基準価格は3878万円(設定率79・5%)で、落札率は80・4%。24年1月31日までに成果を得る。予備設計も同社が担当していた。提供:建通新聞社