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建通新聞社(東京)
2023/11/28

【東京】都 墨田5丁目で木密の移転用住宅など検討

 東京都都市整備局は、「墨田五丁目都市整備用地」の一部で、木造住宅密集地域からの移転用住宅の整備などを検討している。これに伴って、事業者ヒアリングなどを行う業務の委託先を希望制指名競争入札で決める。都市計画・交通等計画B〜Cの競争入札参加有資格者から11月28日まで希望申請を受け付けて、12月15日に開札する予定。2024年3月11日までに成果を得て、後続の展開につなげる。
 墨田五丁目都市整備用地は墨田区墨田5丁目にある面積約1万3000平方bの都有地。1977年に都市開発資金で購入し、これまで事業用代替地や運動広場用地などの用途で活用してきた。
 都市整備局が2018年に土地利用の考え方を示し、用地を「防災・スポーツ・教育ゾーン」「防災まちづくり・地域の魅力向上ゾーン」「事業用代替地ゾーン」の三つに分けて、各ゾーンの間に避難路を整備する方針を打ち出している。
 今回の業務では、このうち「防災まちづくり・地域の魅力向上ゾーン」について、木密地域の権利者などが移転できる住宅の確保を含めたまちづくりの検討を進める。対象地の現況を調査して、特徴や課題を整理。業界団体や民間事業者へのヒアリングも実施して、官民連携事業の実現可能性や土地利用の方針を考えるための資料にする。
 前段となる「令和4年度墨田五丁目都市整備用地まちづくり検討業務」をサポート(台東区)が手掛けた。
 一方、北側の「防災・スポーツ・教育ゾーン」では墨田地区第二特別支援学校(仮称)を新築する計画が進んでいる。現在、山下設計(中央区)が24年4月5日までの委託期間で実施設計を行っており、24年12月の着工、27年1月の完成を見込む。施設規模は鉄筋コンクリート造4階建て延べ約1万7500平方bで、普通教室を55室設ける予定。
 南側の「事業用代替地ゾーン」については、補助第120号線(鐘ケ淵通り)の道路事業などの防災まちづくりを進めるための代替地として使用する。
 なお、墨田五丁目都市整備用地は野球やサッカーができるグラウンドとして暫定利用しているエリアがあり、代替地を求める地元の声が多いという。6月の都議会定例会で旧忍岡高校跡地(墨田区堤通2丁目)の代替地活用を求める一般質問に対し、都は「関係部署と連携し、地域住民の声も踏まえながら、具体的に意見交換を行う」と答えていた。提供:建通新聞社