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建通新聞社(東京)
2023/12/04

【東京】都の23年度上期工事 不調率10・41%

 東京都が2023年度上期(4〜9月)に開札した工事1826件のうち落札件数は1636件で、平均不調率は10・41%、平均落札率は93・02%だった。前年同期に比べ不調率が1・49ポイント増、落札率が0・66ポイント増。いずれも微増だったものの、年度ごとの推移と比較すると不調率に関しては21年度以降10%台でほぼ横ばいだ。都財務局が予定価格250万円超の競争入札案件の契約状況を速報値としてまとめた。
 平均不調率を発注部局別に見ると、知事部局が前年同期から3・64ポイント増の11・56%となった反面、公営企業局(交通、水道、下水道の3局)が1・79ポイント減の8・59%に改善した。全部局の中で最も不調率が高かったのは環境局の18・75%で、東京消防庁の18・18%、財務局の17・17%が続いている。
 また、四つの業種分類別では建築が17・11%(6・36ポイント増)、土木が9・17%(1・1ポイント減)、道路舗装が6・98%(0・73ポイント増)、設備が10・57%(3・57ポイント増)で、改善したのは土木のみだった。
 一方、平均落札率の発注部局別の状況は、知事部局が92・75%(0・76ポイント増)、公営企業局が93・44%(0・52ポイント増)となった。部局単位では90・9%(警視庁)〜98・33%(総務局)の範囲に分布している。
 業種別では、建築が92・1%(0・79ポイント増)、土木が92・87%(0・5ポイント増)、道路舗装が91・63%(1・45ポイント増)、設備が93・64%(0・78ポイント増)となっており、いずれも前年同期並みの水準だ。
 低入札価格調査の対象工事は210件で、このうち20・48%に当たる43件で調査を実施した。実施件数の内訳は財務局が22件、下水道局が21件。くじ引きの対象工事は255件で、業種分類別の状況は土木の162件を筆頭に、設備が83件、道路舗装が10件で、建築はなかったた。
 この他、23年度上期に開札した工事のうちWTO政府調達協定の対象は21件(財務局15件、水道局2件、下水道局4件)。不調率は4・76%(財務局1件)、平均落札率は94・21%だった。

《土木の発注件数、C等級が最多》

 工事発注規模価格帯別の開札件数を分析すると、建築は全187件のうち発注等級A(4億4000万円以上)が23件、B(2億2000万円以上)が11件、C(6000万円以上)が46件、D(1600万円以上)が61件、E(250万円超)が46件で、Dが最多だった。
 土木は全872件のうちA(3億5000万円以上)が186件、B(1億6000万円以上)が159件、C(4000万円以上)が308件、D(1000万円以上)が177件、E(250万円超)が42件となり、Cの件数が最も多かった。
 道路舗装は全86件のうちA(2億円以上)が7件、B(8000万円以上)が41件、C(3000万円以上)が27件、D(700万円以上)が10件、E(250万円超)が1件で、Bが最も多い。
 設備は全681件のうちA(5500万円以上)が290件で最も多く、B(1800万円以上)が222件、C(600万円以上)が109件、D(250万円超)が60件と発注等級順に続いた。提供:建通新聞社