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建通新聞社(東京)
2023/12/14

【東京】都 区部の配水本管工、単価契約2年間に

 東京都水道局は区部の配水本管工事で2年間の単価契約を2024年度から導入する。事業者の確保や工期内での臨機応変な対応を可能にする目的。12月12日の都議会本会議で川松真一朗氏(都議会自民党)の代表質問に西山智之局長が答えた。
 水道局では、区部と多摩にエリア分けして一部の工事で単価請負契約を結んでいる。その中で区部の「配水本管小規模整備工事」があり、配水本管(400〜1200_)の新設、撤去、敷設替えなどを受注者に任せている。
 具体的には23区とその周辺の▽道路工事調整上必要な工事▽濁水、出水不良、漏水の予防など局事業運営上必要な工事▽再開発事業、区画整理事業などの公共事業に伴う工事―が含まれる。主に開削工法で、地下に埋設物が集中している場合などはパイプインパイプ工法に変更するケースもあるという。
 代表質問に立った川松氏はライフラインの強靱(きょうじん)化に関する質問の中で、配水本管の更新に言及。都心では大規模再開発工事が活発化して配水本管の工事が必要となるケースがあるものの、「技術的難易度が高く、施工できる事業者が限られていることから、一部の工事では契約に至らないこともある」との現状を指摘した。
 また、「工期が長く、想定よりも経費がかさむ傾向にあることが事業者が二の足を踏む要因となっている」とただして、改善策の検討を求めた。
 これに対し西山局長は「円滑な施工に向けた受注者拡大のため、事業者へのヒアリングや技術支援などを実施してきた」と、これまでの取り組みを説明。その上で、「区部の配水本管工事で2年間の単価契約を24年度から導入する」と明らかにし、「事業者の確保と育成に加え、期間に制約のある工事への機動的かつ柔軟な対応、年間を通じた工事の平準化につなげる」と答弁した。
 契約期間は24年4月1日〜26年3月31日の2年間。23区内に事業所がある水道施設工事C以上の競争入札参加有資格者の中から3者程度を技術力等審査方式で選ぶ予定。見積もり合わせで予定価格との差を価格評価点として算出し、技術評価点に加算して総合評価点の上位から契約予定受注者を決める仕組みだ。
 24年度契約の申し込みを24年1月5、9、10日に受け付ける。提供:建通新聞社