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建通新聞社(東京)
2024/01/15

【東京】業務ダンピング対策、都内の未導入22団体

 国土交通省が2023年度に実施した業務に関する運用指針調査(23年7月1日現在)の結果によると、東京都内の自治体63団体(都と23区26市5町8村)のうち22団体が業種を問わず最低制限価格制度などのダンピング対策を講じておらず、4団体が予定価格を全て事前公表していた。一部の業種のみを含め債務負担行為を活用して平準化に取り組んでいるのは15団体にとどまっている。22年度の競争入札平均落札率は30・2%〜100%に分布していた。
 業種を問わずダンピング対策を講じていない22団体は2区14市3町3村で、最低制限価格制度や低入札価格調査制度を未導入。前年度の調査以降に港区と稲城市が全ての業種、東久留米市が建築コンサルタントと土木コンサルタントの2業種でそれぞれ最低制限価格制度を取り入れたため、前年度の調査から3団体少なくなった。目黒区は調査にだけ最低制限価格制度を導入していない。
 また、業種を問わず予定価格を全て事前公表している4団体は葛飾区、八王子市、立川市、多摩市の1区3市で、前年度の調査以降も対応を変えていなかった。このうち八王子市は最低制限価格、立川市は調査基準価格のそれぞれ事前公表を継続中だ。その他、荒川区は予定価格を測量と調査の全てで事前公表する一方、建築コンサルタントと土木コンサルタントについては事前公表を原則としながら一部で事後公表を試行。江東区、豊島区、江戸川区、日野市では事後公表と事前公表を併用している。
 債務負担行為を活用している15団体は都と4区7市1町2村。未活用の方が48団体(19区19市4町6村)と多数派だ。
 22年度の競争入札平均落札率の業種別分布(かっこ内=該当自治体)は▽測量=51・3%(東久留米市)〜100%(三宅村)▽建築コンサルタント=38・7%(小金井市)〜100%(御蔵島村)▽土木コンサルタント=60・1%(武蔵村山市)〜100%(御蔵島村と小笠原村)▽調査=30・2%(狛江市)〜100%(多摩市と御蔵島村)―だった。競争入札平均落札率が60%未満の団体は測量が1市、建築コンサルタントが1区2市、調査が1区3市となっている。提供:建通新聞社