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建通新聞社(東京)
2024/01/16

【東京】都 仙川下流に調節池 容量約15万m3想定

 東京都建設局は仙川の下流部に新たな調節池を整備する。世田谷区内で暫定約15万立方bの容量を確保する方針。調節池の設置候補地や形式を検討する業務の委託先を希望制指名競争入札で決める。2月上旬に開札する予定で、12月上旬までの委託期間で成果を得て、今後の展開に備える。
 仙川は、小金井市貫井北町に源を発し、武蔵野市、三鷹市、調布市を経て、世田谷区鎌田付近で野川と合流する1級河川。流域面積19・8平方`、流路延長20・9`となっている。   
 仙川を含む野川流域の河川整備計画(2017年7月)では、仙川に合計約26万立方bの調節池を整備するよう定めている。また、「気候変動を踏まえた河川施設のあり方」(23年12月)で新たに設定した目標整備水準を反映し、世田谷区鎌田3丁目(野川合流点)〜同区給田3丁目(京王線)の区間で確保する容量を暫定的に約15万立方bと算出した。
 今回は、既存施設の立地状況や事業予定などを考慮し、公共用地を優先して設置候補地を選定。適地が見込めない場合も想定して、民間用地の使用案も検討する。
 整備形式の検討に当たっては、地下箱式や地下トンネル式、オープン式など幅広い選択肢から絞り込む。取排水、貯留、管理棟を含めたそれぞれの施設の設置位置や、深さ、延長、貯留量などの規模について概略をまとめてもらう。各施設を複合的に設置したり、調節池を分散配置したりするパターンも含めて比較する。
 野川流域は湧き水の豊富な河川のため、地下水環境への影響も考慮する必要がある。これらの条件に基づいて事業化案を作成し、流下能力を確認する。
 業務委託先を決めるため、「仙川下流部における治水対策検討委託」と題する希望制指名競争入札の手続きを進めている。土木・水系関係調査(取扱品目=河川・水理調査)A〜Cの競争入札参加有資格者から1月22日まで希望申請を受け付ける。2月8日に開札する予定で、委託期間は12月10日まで。提供:建通新聞社