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建通新聞社(東京)
2024/03/15

【東京】都 三園〜王子の送水管12`、基本設計委託

 東京都水道局は、三園浄水場(板橋区)と整備中の王子給水所(仮称、北区)をつなぐ送水管の新設に伴う基本設計の委託先を英設計事務所(北区)に決めた。残存している工業用水道管を再利用して、主にパイプインパイプ工法で延長12`・内径1500〜800_の上水管を敷設する計画。実現可能性の調査を含めた成果を履行期間360日でまとめてもらい、後続の実施設計に役立てる。王子給水所が完成する2032年度をめどに工事を実施したい考えだ。
 王子給水所は金町浄水場(葛飾区)と三郷浄水場(埼玉県三郷市)の2系統から受水して、北区の南側や荒川区の西側などに給水する施設として建設中。いずれかの系統が工事などで使用できない場合のバックアップ機能を確保するため、22年度末に廃止した工業用水道事業で残存する管渠の利用を検討している。
 基本設計の区間は三園浄水場敷地内(板橋区三園2ノ10地先)から王子給水所敷地内(北区王子5ノ2地内)までの延長12`。
 都道447号赤羽西台線(高島通り)や区道、環状8号線、国道122号(北本通り)の道路下に工業用で利用していた内径2200〜2000〜900_のダクタイル鋳鉄管が残っており、この内部に内径1500〜800_の上水管を敷設する計画。工水管から分岐して王子給水所に接続する延長400b区間に内径800_の管渠を推進工法で新設することも想定している。
 基本設計を通じて工水管の再利用が可能かどうかを調べるとともに、上水管の運び入れなどに必要な立坑の設置場所を最長600b以内のスパンや曲がり角などで検討する。
 基本設計の委託先を決めるに当たり希望制指名競争入札を実施。当初は23年12月に開札したものの、応札した4社が全て最低制限価格を下回って不調に終わった。事後公表の税抜き予定価格は1億7111万6000円、同最低制限価格は1億3609万円(設定率79・5%)だった。
 その後、1月に再公示して3月13日に開札。札入れした2社のうち英設計事務所が最低制限価格と同額で応札して落札者に決まった。もう1社の入札金額は最低制限価格未満だった。事後公表の税抜き予定価格と同最低制限価格は前回の入札と同額に設定していた。提供:建通新聞社