池袋駅西口地区市街地再開発準備組合は、2027年度を予定していた市街地再開発事業の着工時期を30年度へと3年先送りすることを決めた。建設工事費の高騰や技術者不足といった建設業界を取り巻く課題を踏まえ、ゼネコンなどと今後の進め方を慎重に協議する必要があると判断した。三菱地所設計(千代田区)が設計を担当。27年度に本組合設立・事業計画認可を受けるなどして、30年度に皮切りとなる既存施設の解体工事を始めたい考え。
池袋駅西口地区の再開発区域は豊島区西池袋1・3丁目各地内の面積約6・1f。池袋西口公園や東武鉄道の鉄道施設の一部がエリアに含まれている。
組合と東武鉄道が事業主体となり、A〜Cの3棟で総延べ床面積約58万2700平方bの超高層ビルを建設して事務所や商業施設、宿泊施設などを配置する計画。24年11月に都市計画決定を受けた。
当初は25年度の本組合設立・事業計画認可と26年度の権利変換計画認可を経て、27年度からB棟(延べ床面積約30万1200平方b)とC棟(延べ床面積約14万1600平方b)の建設に先立ち既存施設を解体。30〜34年度にC棟、30〜40年度にB棟のそれぞれ本体工事を進めるとともに、35年度からA棟(延べ床面積約13万9000平方b)の建設に向けて既存施設を解体し、36〜43年度に本体工事を実施して43年度の全体竣工を目指すとしていた。
着工時期の先送りに伴い、今後ゼネコンへのヒアリングなどを通じて新たな工期を設定する見通しだ。
提供:建通新聞社