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建通新聞社(東京)
2025/05/02

【東京】NHK放送C建替U期 年度内に基本設計

 日本放送協会(NHK、渋谷区)は、放送センターの建て替えに向けた基本計画を改定した。今後着手する第U期棟の規模は約13万平方bとし、建設費は1100億円を見込む。2025年度内に基本設計を委託する予定だ。
 渋谷区神南2丁目にある放送センターでは、順次建て替えを進めている。第T期棟の情報棟は完成しており、引き続き第U期棟を整備する。2019年時点の基本設計では制作事務棟と公開棟の2棟を建設する計画だったが、今回の改定でこれを1棟に集約。当初は2棟の総延べ床面積を約19万5000平方bとしていたが、床面積を約3割減らす。また建設費は当初の計画と同額の1100億円とし、建設コストの上昇分は規模の縮小により対応する。なお建設費1100億円には既存施設の解体費は含まない。
 第U期棟の規模は地下1階地上18階建て延べ約13万平方bで、高さは約90b。映像・音声スタジオ、食堂、共用会議室、無線中継室、一般室などを配置する。
 基本設計については27年度までに完了させる。27年度に実施設計と建築工事を一括し事業者を募集し、29年度から実施設計に着手する。30年度には既存の東館の解体を進め、34年度に第U期棟の建設に取り掛かる。第U期棟は37年度の完成を見込み、38年度の供用開始後に西・北・本館を解体する。40〜43年度には第U期棟と情報棟を結ぶ正面玄関や、駐車場の整備などを想定する。

〜川口施設西棟も基本設計委託へ〜

 また埼玉県川口市に整備する川口施設(仮称)では、建設中の東棟に続き、西棟にも着手する。こちらも25年度内に基本設計を委託する予定だ。
 建設地は川口市上青木3ノ5ノ3他で、さいたま新産業拠点SKIPシティのB街区。西棟の規模は4階建て延べ約1万平方b。当初の基本計画を見直し、約1000平方bの大型スタジオ1室や、バーチャルプロダクションなどの最新技術を活用するラボ機能の整備を見込む。電気設備や設計・管理費などを含んだ建設費は約120億円としている。
 25年度に基本設計を委託し、26年度に実施設計・施工業者を決め、27年度の着工、30年度の完成を見込む。なお施工中の東棟は、基本設計を日建設計(千代田区)、実施設計と施工を大林組(港区)がそれぞれ担当している。提供:建通新聞社