築地市場跡地の再開発を手掛ける特別目的会社(築地まちづくり会社)は2026〜38年度の13カ年で9棟総延べ床面積約126万平方bの施設を建設する。工程を2期に分け、1期として26年度内にまず地区内通路などの基盤整備をスタートし、32年度末までに舟運・シアターホール複合棟やライフサイエンス・商業複合棟など8棟で合計延べ床面積約103万平方bの施設を造る。2期では33〜34年度に暫定施設を解体した上で、34〜38年度でオフィス棟の1棟延べ床面積約23万平方bを建てる計画だ。6月2日に東京都が公表した「築地地区まちづくり事業」の環境影響評価調査計画書で示した。
再開発する築地市場跡地は中央区築地5、6丁目各地内の敷地面積約19・5f。都が定期借地権設定契約を結んだ民間事業者に再開発を任せ、世界中から集った人たちが新たな文化を創造・発信する拠点を設けてもらう。
24年4月に三井不動産が代表のグループを事業予定者に決定。25年3月にはグループの構成員が出資して設立した築地まちづくり会社などと基本協定を締結した。鹿島と清水建設、竹中工務店が建設分野、日建設計とパシフィックコンサルタンツが設計分野で参画している。
築地まちづくり会社は本格的な再開発に先立って、25年度にオフィス棟を建設する2期のエリアへ暫定のにぎわい施設を建設する予定。その後、26年度に都と事業期間70年の定期借地権設定契約を結んだ上で、基盤整備や施設の建設を進めるとしている。
建設する施設は9棟で総延べ床面積は126万0700平方b=表=。先端技術の研究開発機能などを備えるライフサイエンス・商業複合棟や、世界水準の会議や文化芸術、スポーツイベントに対応する大規模集客・交流施設、多様なニーズを満足させるMICE施設などを建てる。複数の棟で総戸数1500戸未満の住宅を供給したり、約3090台分の駐車場を確保したりする。
また、次世代モビリティである空飛ぶクルマの離着陸場や不定期船の運航の拠点となる船着き場も整備する。
日建設計(千代田区)が調査計画書の作成を手掛けた。
提供:建通新聞社