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建通新聞社(東京)
2025/06/10

【東京】都 練馬城址公園 未開園約8f整備へ基本設計プロポ

 東京都は練馬城址公園の未開園区域の整備に向けて基本設計の委託先を決めるプロポーザル手続きを開始した。面積約8fのスペースで広場や水辺空間、花壇の整備などを予定している。土木設計(分野=造園)の競争入札参加有資格者から6月13日まで参加表明書を受け付けて、6月18〜27日に技術提案書を提出してもらう。7月11日に1次審査の結果を通知し、ヒアリングを経て7月25日に委託先を特定。8月7日に見積もり合わせを実施して契約を結ぶ予定だ。参考業務規模は税込み4700万円程度。2026年2月27日を期限に成果を得て、後続の実施設計や工事に備える。29年度の概成を目指している。
 練馬城址公園の整備場所は練馬区春日町1丁目、向山3丁目の各地内。1957年に面積約26・66fを計画区域として都市計画決定した。2011年12月に改定した「都市計画公園・緑地の整備方針」で優先的に事業を進める重点公園・緑地の一つとなっている。
 現地では遊園地「としまえん」が営業してきた中で、20年6月に都や練馬区、西武鉄道、ワーナーブラザーズジャパン、伊藤忠商事で覚書を締結。都が広域防災拠点やにぎわい機能を備えた都立公園を段階的に整備することや、民間事業者が一部にスタジオツアー施設を造って30年間運営した後に都立公園とすることなどを決めた。21年度に公園の整備計画を策定し、うち約3fを先行開園させた。
 未開園区域については24年度にワークショップを開いて整備イメージを具体化。それによると、としまえん(20年8月閉園)に込められた思いやランドスケープデザインを継承し、西洋式整形花壇だった場所に花畑を整備したり、新しい管理棟にはとしまえんの施設(古城の塔)の設計思想を取り入れたりする。水辺空間として水遊び場や災害時に活用できる修景池を設ける他、既存井戸の活用や雨水の利用、レインガーデンの導入も検討するとしている。
 今回の基本設計を通じて、各エリアの基本方針やコンセプトをまとめ、施工計画案を作成する。また、利用者や民間団体を交えたワークショップも開催する。

―多面的活用へ民活手法も検討― 

 都はまた、未開園区域の多面的な活用を図るため、Park―PFIや管理許可制度といった民活手法の導入可能性も検討する。未開園区域を構成する「エントランス交流ゾーン」と「人々を繋げ歴史を伝える文化ゾーン」のそれぞれに飲食施設を設ける想定の下、既存施設や新規整備予定施設との一体的利用も考えていく。
 これに伴う業務の委託先は希望制指名競争入札で委託先を決める。都市計画・交通等計画(取扱品目=公園・レクリエーション施設計画)A〜Cの競争入札参加有資格者から6月13日まで希望申請を受け付けて、7月3日に開札する。26年3月13日までの委託期間で成果をまとめてもらう。提供:建通新聞社