東京都環境局は多摩総合精神保健福祉センターなど6施設に都有施設で初の窓断熱化改修を施す。基本設計の委託先を選定するため6月16日に希望制指名競争入札を公示。建築設計の競争入札参加有資格者から6月20日まで希望申請を受け付けて7月11日に開札する。2026年2月27日の納期で成果を得て実施設計につなげ、27年3月〜28年2月に工事を行う予定だ。予定工事費を約4億5400万円(税抜き)と見積もっている。
窓断熱化改修の対象は▽多摩総合精神保健福祉センター(福祉局、多摩市中沢2ノ1ノ3)=鉄筋コンクリート造地下1階地上3階建て延べ5403平方b▽社会福祉保健医療研修センター(福祉局、文京区小日向4ノ1ノ6)=鉄骨鉄筋コンクリート造地下2階地上10階建て延べ1万2205平方b▽南多摩保健所(保健医療局、多摩市永山2ノ1ノ5)=鉄筋コンクリート造+鉄骨造地下1階地上2階建て延べ3656平方b▽上野消防署(東京消防庁、台東区東上野5ノ2ノ9)=鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上4階建て延べ2362平方b▽秋川消防署(東京消防庁、あきる野市伊奈466)=鉄筋コンクリート造3階建て延べ1079平方b▽富坂庁舎(警視庁、文京区春日1ノ5ノ12)=鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上6階建て延べ7168平方b―の6施設。
改築の検討に至らない築50年未満で、財務局が定める「省エネ・再エネ東京仕様」に未対応の施設を各局から募って選定した。
空調設備が常時稼働している居室の窓(単板ガラス)に内窓を設置したり、窓ガラスを複層化したりして断熱性能を向上させる。工事は居ながら施工≠ナ進める予定だ。
最新の省エネ・再エネ東京仕様(23年1月改正)では、建築物の開口部に複層ガラス(Low―E)と気密サッシ(気密等級A4相当)を原則導入することを求めている。これに基づき基本設計で各施設に適用する窓ガラスの仕様などを決める。
都は30年に温室効果ガス排出量とエネルギー消費量をそれぞれ20年比で50%削減する目標を掲げている。このため環境局は窓断熱化改修で都有施設の空調効率を向上させて目標達成に貢献したい考え。また、6施設の改修後の効果を見ながら他の施設に水平展開するかどうか判断していく。
提供:建通新聞社