東京都港湾局は港区にある港南庁舎と職員住宅の合築施設を改修する。延べ床面積約2万4000平方bの建物で、建築・電気設備・機械設備のそれぞれに改修を施す。これに伴う基礎調査業務の委託先を決めるため、6月30日に希望制指名競争入札の手続きを開始した。都市計画・交通等計画A〜Cの競争入札参加有資格者から7月4日まで希望申請を受け付けて、同月30日に開札する予定。2026年3月13日までの委託期間で成果を得て、後続の設計や工事につなげる。
港南庁舎と職員住宅の合築施設は海岸通り沿いの港区港南3ノ9ノ56(敷地面積2万2596平方b)に立地する。鉄筋コンクリート造地下1階地上3階建ての低層棟と、鉄骨一部鉄骨鉄筋コンクリート・鉄筋コンクリート造地下3階地上19階建ての高層棟で構成し、延べ床面積は2万4031平方b。低層部に東京港管理事務所や東京港建設事務所が入居する他、9〜19階は職員住宅となっている。
清水・錢高・東洋・共立JVの施工で1994年度に完成した。築30年がたつものの抜本的な改修が行われていないため、各種設備を中心に経年劣化が進んでいる。
改修工事の進め方として、@庁舎、職員住宅ともに別地へ全部移転して実施A庁舎は全部移転して実施、職員住宅は一部移転して改修済みのところへ入居者が移動しながら実施B庁舎、職員住宅ともに居ながら実施C庁舎は空いている部屋を活用して移動させながら実施、職員住宅は一部移転して改修済みのところへ入居者が移動しながら実施―の4パターンを想定。それぞれのパターンで施工条件・方法や概算工事費、概算工期などを取りまとめる。
また、施設の長寿命化や防災機能の強化、脱炭素・省エネの観点からも対策を検討。改修済み・更新済みの設備などの再改修・再更新や、すでに不具合が生じている設備を改修まで延命する措置についても考える。
23年度に東京理学検査(品川区)が基本計画作成業務を手掛けた。
提供:建通新聞社