首都高速道路会社は12月15日、1号羽田線・羽田トンネル(大田区)の大規模更新に関わる都市計画事業認可を東京都から得た。漏水で損傷した同トンネルの長期にわたる健全性を確保するため、迂回(うかい)路の高架橋も整備して抜本的な対策を施す。月内に初弾工事の施工者を決めるなどして事業を推進し、2038年度末の完了を目指す。事業費を755億円と見積もっている。
羽田トンネルは1964年8月に供用した延長300b(開削部200b、ケーソン部50b、沈埋部50b)の海底トンネル。塩分を含む漏水によって構造部材の中床版の鉄筋が全面的に腐食していることなどから、▽中床版の補修・再構築、壁面補修▽トンネル躯体のせん断補強▽トンネル内面の表面被覆▽排水樋の取り換え、排水溝の設置―といった対策を行う。
中床版の補修・再構築などはトンネルを通行止めにする必要がある。このため並行するバイパス路に延長約1・3`(新設入り口を含む)の高架橋を整備して迂回路を用意。その上でトンネルの対策工事を上り線、下り線の順に進める。工事後はバイパス路の高架橋を上り線、羽田トンネルを下り線専用に運用することで渋滞緩和を図る。
トンネルの対策を巡ってはオリエンタルコンサルタンツ(渋谷区)で補修・補強設計を行った。一方、高架橋に関しては区間を分けてパシフィックコンサルタンツ(千代田区)とエイト日本技術開発(中野区)が設計を担当している。
初弾工事は「(修)羽田トンネルダクト部改修工事」(工種・道路保全土木、発注規模2億〜4億円)で、通行止めの必要がないダクト部で止水注入工や断面修復工、ひび割れ注入工、コンクリート保護工などを実施する。技術提案評価方式の入札手続き中で、12月18日に開札して施工者を決定。工期540日で完了させる。
26年度には「(修)高速1号羽田線(羽田トンネル付近)空港西入口切回し他工事」(工種・土木、発注規模4億〜8億円)の発注を予定。「空港西入口」の料金所の移設に伴いランプを切り回すとともに、羽田補修基地への新規進入路を築造する。施工能力確認方式の入札手続きを通じて26年第3四半期に施工者を決め、工期約17カ月で完了させる予定だ。
提供:建通新聞社