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建通新聞社(東京)
2026/04/03

【東京】重層下請け、人手不足で解消困難 都財務局調査

 東京都財務局は、都発注工事の元請け事業者が重層下請け構造への問題意識を持っているものの、人手不足によりその解消に取り組めないと考えていることを把握した。下請け次数の増加する理由として、元請け事業者の多くは専門性が高い業種を直接契約するのが難しいと見ていることも分かった。2025年度に行った「下請次数フォローアップ調査」の結果の中で明らかにした。
 財務局は24年度に一定規模以上の工事で重層下請け構造の実態を調べた。1008件の調査対象のうち、土木で3次以上、建築・設備で4次以上の下請け契約がある工事は148件(14・7%)だった。
 このうち工期末が25年7月1日以降の32件を25年度にフォローアップ調査。下請け契約の重層化への受け止めや増加要因などについて、元請け事業者にアンケートとヒアリングを行った。
 その結果、下請け契約の重層化に対して「問題意識がある」と受け止めている回答が75%を占め、多くの元請け事業者が改善の必要性を認識していた。具体的な理由にはコストや伝達ミスの増加の他、安全意識の低下を挙げていた。
 ただ「問題意識はあるが、やむを得ず解消に取り組む予定はない」との回答が大半で、人手不足を理由に挙げる意見が多く見られた。
 下請け契約の増加要因については、財務局が掲げる項目に「特にあてはまる」か「あてはまる」かを工種ごとに選択してもらった。「特にあてはまる」との回答では、下請け工事の専門性が高く、専門会社にさらに下請けする必要がある「細分型」が最も多かった。専門性が高くなると、施工管理上は2次下請けなどとの直接契約が難しくなるという。
 「特にあてはまる」と「あてはまる」の回答を合わせた場合は、▽細分型▽繁忙期型=繁忙期の労務を確保▽専属型=下請け事業者の直用技能者と再下請け事業者の技能者を確保するのが通例―の順に多かった。資材の調達などを行う商社などが施工体制に入っている「代理店型」も見られた。
 2次下請けなどと直接契約を行わない、または行えない理由は、「一次下請けなどとの関係性があるため」「複数の下請け事業者との調整作業が増加するため」の二つが主な回答だった。提供:建通新聞社