東京都教育庁は大島海洋国際高校(大島町)の改築に向け、施工可能事業者の見通しや工期の実現可能性などを調べて工事が技術的に成立するかどうか見極める。島しょ地域という特殊条件下で総延べ床面積約2万平方bに及ぶ新施設の整備を考えているため。これに伴う調査業務の委託先を7月中に決定。2026年度内に成果を得て、27年度以降の基本設計に備える。
大島海洋国際高校の所在地は大島町差木地下原996ノ1。面積4万3205平方bの敷地に▽校舎A棟(延べ床面積3104平方b、1965年度完成)▽校舎B棟(同1386平方b、71年度完成)▽体育館(同2658平方b、88年度完成)▽格技棟(同781平方b、69年度完成)▽寄宿舎(同1014平方b、73年度完成)―などが立地している。
また、大島町波浮港17の敷地約3万4100平方bに寄宿舎などを配置。主な建物は▽1号棟=延べ床面積3104平方b▽2号棟=同3104平方b▽3号棟=同1439平方b▽4号棟=同1439平方b▽管理棟=同1279平方b▽多目的ホール=2217平方b―で、いずれも75年度に完成した。
これらの施設を全て改築する方針で、2024〜25年度の基本計画作成時点では新施設の総延べ床面積を2万0583平方b程度と想定。校舎に約8293平方b、体育関連諸室に約4287平方b、寄宿舎関係に約7046平方bを充てる方向だった。さらに学科再編に伴い約955平方bの実習棟を新築し、海洋生物の増殖実習を行う漁業実習室(約562平方b)などを設けるとしていた。工事中は差木地下原の敷地内に仮設校舎を設けて対応する予定だ。
エスアイ総合研究所(港区)が基本計画の作成に当たった。
ただ、工事は島しょ地域という特殊条件の下で行う。また、施工を手掛ける建設業界は担い手不足や資材価格の高騰、時間外労働の上限規制といった課題を抱えている。
このため26年度は、施工可能事業者を巡る▽技術▽着手可能時期▽島しょ工事の実績▽受注可能な建物規模―などの見通しや、教育庁が想定する工期の実現可能性などを調べて分析。併せて国内の島しょに建設された学校施設などの事例を集めたり、大島海洋国際高校の改築規模から複数の建築業者と設備業者を選んでヒアリングしたりして、工事が技術的に成立するかどうかの判断材料をそろえる。
調査業務の委託先を決める希望制指名競争入札の手続き中で、7月30日に開札する。27年3月16日までに成果をまとめてもらい、基本設計に着手する上での前提を整えていく。
提供:建通新聞社