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建通新聞社(東京)
2026/08/10

【東京】労働局 労災防止、熱中症予防の対策徹底を緊急要請

 厚生労働省東京労働局は建設業の関係者に労働災害防止対策と熱中症予防対策を徹底するよう緊急要請した。6月に行った建設現場の集中指導で法令違反現場の約6割が墜落・転落防止措置を講じておらず、暑さ指数の把握と活用に取り組んでいた現場も8割弱にとどまっていたため。8月4日に局長名で建設業関係の63団体に文書を発出し、同局が建設業労働災害防止対策で掲げる四つの重点事項(決意表明、管理活性化、高所対策、教育強化)や暑さ指数に応じた取り組みなどの実施を求めた。
 2025年に管内で発生した建設業労働災害では17人が死亡。過去最少の11人となった24年から6人の増で、中でも墜落・転落による死亡者数は7人と24年の1人から大きく増加した。
 26年も6月末までに5人が死亡し、うち3人は墜落・転落が原因だった。死亡者数は前年同期に比べ3人少ないものの、死傷者数については374人で12人多く、とりわけ墜落・転落による死傷者数は19人増の125人となっている。
 その中で、707現場に対して行った6月の集中指導では、法令違反があった432現場の61・5%に当たる260現場が墜落・転落防止措置を講じていなかった。
 一方、熱中症による昨年の死傷者数は全業種で169人、うち建設業が39人といずれも過去最多を記録。今年も猛暑が予想される中、6月の集中指導で建設現場の熱中症予防対策を確認したところ、何らかの対策を講じていた702現場のうち、暑さ指数の把握と活用に取り組んでいたのは77・2%に当たる546現場と8割に届かなかった。
 都心では7月20日以降に6日連続で最高気温が35度以上の厳しい暑さとなり、暑さ指数の把握などを通じた対策が急務となっている。
 これらのことから墜落・転落をはじめとした労働災害の防止と熱中症の予防に向けた対策の徹底が必要と判断し、建設業の関係者に緊急要請を行った。
 要請ではまず、労働災害防止対策の重点事項に掲げる▽死亡災害を絶対に発生させない旨の決意表明と発信(決意表明)▽安全衛生管理活動の的確な実施と活性化(管理活性化)▽墜落・転落災害防止対策の徹底(高所対策)▽安全衛生意識の向上などを目指した安全衛生教育の徹底(教育強化)―の四つを挙げて取り組みを求めた。熱中症予防対策に関しては暑さ指数を把握し、その値に応じた休憩時間の増加や有効な休憩所の整備などを実施するとともに、異常時の連絡体制や対応手順などを周知・徹底するよう求めている。提供:建通新聞社