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2009/11/26

JIA 登録建築家制度オープン化 12月15日から申請受付

 日本建築家協会(JIA、出江寛会長)は、会員のみを対象に試行してきた「登録建築家」の資格制度の対象を会員以外にも広げることにした。12月15日から会員以外からの認定申請を受け付ける。25日に会見した出江会長は同制度について、「芸術的資質や倫理感のある設計の専門家を一般の人が知ることができる仕組み」と説明し、制度を広くオープン化することで、設計・監理全体を統括・指揮する「統括設計」の国家資格化につなげていく考えを示した。
 同制度は、国際建築家連合(UIA)の基準に準拠した形で2003年に創設。第三者性のある認定評議会(川ア清京都大学名誉教授)が、申請のあった設計者を倫理性や芸術的資質などの観点で審査・認定している。認定した建築家には「登録建築家」の名称を与え、ホームページなどで幅広く公開する。併せて、継続教育を義務付け、3年ごとの更新審査に合格しないと登録更新できないようにしている。現在の認定者数は約3000人。
 認定対象者は▽統括的立場での継続的な、5年以上の設計・監理実務経験を有する▽依頼者と利害の衝突がないなど独立性を有する立場にある―意匠系の一級建築士。
 オープン化1回目の認定申請は12月15日から10年2月10日まで受け付ける。3月下旬に審査・認定し、4月1日に登録する予定だ。
 設計者の資格制度では、日本建築士会連合会の「専攻建築士」も10年度からオープン化する。JIAでは、専攻建築士のうち意匠系の設計者を主な対象とした「統括設計専攻建築士」制度と連携し、建築設計専門の資格者への認知を社会に広げていく考えだ。さらに、認知度が高まった段階で、国家資格を見据えた新たな統括設計の資格制度を関係者と具体化する。この際、資格者を客観的に審査・認定する第三者機関を関係団体が連携して設立することも計画している。

提供:建通新聞社