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2012/04/18

ヒートアイランド緩和の都市づくりを検討 国交省

 国土交通省は、ヒートアイランド現象の緩和に役立つ都市づくりの在り方について検討を進めることを決めた。首都圏や近畿圏を対象にヒートアイランド現象の実態を把握した上で、実際の都市をモデルとしたケーススタディを実施し、温度の低減効果や省CO2効果などを検証。これらを踏まえヒートアイランド現象の緩和に向けた都市づくりの考え方をまとめる。得られた成果は地方自治体などに周知する方針だ。
 ヒートアイランド現象は、都市中心部の気温が郊外に比べて高くなる現象のことで、都市化による排熱の増加や発散の減少が原因とされる。湾岸部に林立する高層建築物が風の流れを遮り、この現象に拍車を掛けているとの指摘もある。
 地方自治体ではこれまでも、さまざまなヒートアイランド対策を講じてきたが、都市づくりの計画段階での配慮事項として統一された考え方は存在しなかった。
 このため国交省は、ヒートアイランド対策に関する既存の知見を整理するとともに、風が通り抜ける空間である風の道≠活用した都市づくりの手法を検討していくことにした。
 検討に当たっては、都市計画マスタープラン、緑の基本計画、広域スケールの緑地計画に加え、都市再開発、緑地・街路整備など具体的な事業でヒートアイランド対策を取り入れる場合での活用を想定。必要に応じて地理情報を用いたヒートアイランド対策に関するシミュレーションを実施する。有識者などへの意見聴取も行う予定だ。
提供:建通新聞社