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2016/02/01

住宅団地建て替えに市街地再開発

 国土交通省の「住宅団地の再生のあり方に関する検討会」は28日、市街地再開発事業を適用し、老朽化が進む都市近郊の住宅団地の再生を円滑に進めることを求める提言をまとめた。同じ敷地内に複数の分譲マンションがある住宅団地の建て替えに市街地再開発事業を円滑に適用できるようにし、建て替えに必要な住民合意の要件緩和を求める内容だ。国交省はこの提言を踏まえ、2月上旬に都市再開発法改正案を含む都市再生特別措置法等改正案を国会に提出し、要件緩和に踏み切る。
 住宅団地(同一敷地内にある2棟以上の分譲マンション)は、全国のマンションストックの3分の1を占める約5000団地・200万戸に上る。このうち、旧耐震基準で建設されたものは約1600団地・50万戸に上ると推計されている。
 住宅団地の建て替えには、区分所有者の5分の4以上と各棟3分の2以上の合意が求められる区分所有法に基づく一括建て替え決議などが必要になるなど、住民合意要件のハードルが高く、決議に至るケースは多くない。
 このため検討会では、老朽化した住宅団地を市街地再開発事業で建て替える事業スキームを提案。ただ、現行の市街地再開発事業を適用すれば、区分所有法の一括建て替え決議は不要になるが、すべての区分所有者が1つの議決権を持つことになるため、建て替え決議には区分所有者全員の同意が必要になる。
 検討会はこれに対し、土地を共有する区分所有者のみで市街地再開発事業を組合施行する場合、各区分所有者をそれぞれ1人の組合員として扱うよう提言。これにより、区分所有者の3分の2以上が同意すれば、建て替えを議決することが可能になる。
 また、住宅団地の中には、事業費や工期を圧縮するため、一部の棟を改修で対応するケースもある。居住者の意向に応じてさまざまな整備手法を選択できるよう、市街地再開発事業で住宅団地を再生する際、一部の既存棟を残すことを認めることも求めた。
 国交省は、この提言を踏まえ、市街地再開発事業を適用する際の住民合意要件を緩和する都市再生特措法等改正案(都市再開発法改正案、建築基準法改正案含む)をまとめ、2月上旬にも国会に提出する。提言ではこの他、市街地再開発事業を適用した住宅団地の建て替えを段階的に進められるよう、敷地内の一部を保留敷地とし、売却可能とする新たな事業スキームを中長期的に検討することなども求めた。

提供:建通新聞社