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中央ニュース

2019/03/14

コンクリート工 施工・検査段階で生産性向上

 国土交通省は3月14日、「コンクリート生産性向上検討協議会」を開き、直轄工事におけるプレキャスト製品の導入促進や現場打ちコンクリートの効率化に向けた新たな取り組み方針を報告した。コンクリート工の生産性を高めるため、これまで設計段階で進めてきた試みを「施工・製作」「検査」「維持管理」に拡大する考えを示した上で、現場打ちコンクリートの施工性を高める「高流動コンクリート」の採用に向けた基準類の整備に着手し、プレキャスト製品の品質を高めるため、検査項目や管理体制を確立するとした。
 協議会は、i−Constructionのトップランナー施策の一つであるコンクリート工の規格化・標準化を検討するため、関係団体や有識者を集めて2016年度に発足した。
 協議会での意見交換を踏まえ、国交省はこの3年で、機械式鉄筋定着工法・機械式鉄筋継手工法・プレハブ鉄筋に関するガイドラインの策定し、スランプ値の見直しなどを実現。プレキャスト製品の採用を拡大するため、機械式継手工法ガイドラインも策定済みで、3月末には土木構造物の設計思想をまとめた「土木構造物設計ガイドライン」も改定することにしている。
 国交省は、こうした成果を踏まえ、設計段階に重点を置いてきたコンクリート工の生産性向上への取り組みを「施工・製作」「検査」に拡大。現場打ちコンクリートについては、17年度のスランプ値の見直しに続き、高流動コンクリートの基準類を整備してさらに施工性を高める。
 プレキャスト製品については、適正な評価手法を確立して大型構造物への適用を拡大する他、検査項目や管理体制を整えて品質の向上も目指す。3次元データを活用した出来形管理や品質管理を可能とする施工管理基準も策定する。
 また、生コン情報のペーパーレス化に向けて、配合計画や伝票を電子化を目的とした日本工業規格(JIS)の見直しを関係者と協議する。

提供:建通新聞社