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2019/10/29

品確法運用指針で改正案

 国土交通省は10月28日、品確法の「発注関係事務の運用に関する指針(運用指針)」の改正案を明らかにした。法改正で発注者の責務に追加した施工時期の平準化では、各発注者の取り組みの状況を把握・公表すると明記。特に発注規模の大きい都道府県と人口10万人以上の市に重点的に平準化を働き掛ける他、入札情報サービス(PPI)で中長期の発注見通しを公表するとした。現場の生産性を高めるICTの活用に向け「オンライン電子納品」の推進や「技術者情報ネットワーク」の活用なども求める。
 運用指針は、公共工事の発注者が品確法の発注者責務を果たし、効率的な発注関係事務を運用するため、2014年の法改正時に初めて制定されたもの。国交省は、全ての発注者と建設業団体に対し、改正骨子案に対する意見照会を9月13日まで実施。提出された2521件の意見を踏まえ、28日に開いた「発注者責任を果たすための今後の建設生産・管理システムのあり方に関する懇談会」の部会に改正案を報告した。
 改正法の柱の一つである施工時期の平準化については、地域発注者協議会で各発注者の取り組みの状況を公表し、対応の遅れている発注者に改善を促す。特に、工事契約件数の多い都道府県と人口10万人以上の市に重点的に対応を求め、波及効果を高める。
 施工時期の平準化を図るため、当該年度だけでなく、次年度以降も含めた中長期的な発注見通しの公表も求める。国交省の直轄事業では、2020年度からプロジェクト単位の事業費・事業期間などをPPIで公表し、他の発注者にも同様の取り組みを促す。
 ICTを活用した生産性の向上も各発注者に求める。BIM/CIMを活用して図面の照査や干渉チェックを効率化したり、3次元モデルに属性情報を付与して情報を集約する。
 オンライン電子納品の実施も要請。直轄事業では、受注者がCD−ROMで提出している成果品のオンライン電子納品を2021年度から運用する予定で、直轄事業の運用状況を踏まえて自治体への導入も支援する。
 また、国交省は工事・業務実績、技術者資格、技術者の実績、CPD取得実績などのデータを連携させた「技術者情報ネットワーク」の構築も進めており、改正案ではこのデータベースを活用して提出書類を削減し、受発注者の負担軽減を図るよう求めた。
 この他、改正法に正式に位置付けられた調査・設計の品質確保では、高度な技術や専門的な技術が要求される業務にプロポーザル方式を採用することを求めた。緊急度の高い災害復旧では、随意契約や指名競争入札を適用することを要請。直轄工事の「災害復旧における適切な入札契約方式の適用ガイドライン」は19年度末までに見直し、調査・設計への対応などを拡充する。
 同省は、近く自治体や建設業団体に改めて意見照会を実施し、年内に運用指針を改正する。運用指針の解説資料も見直し、20年度から運用指針に基づく発注事務の運用を開始する。

提供:建通新聞社