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2021/04/13

2・5%増の8兆8489億 20年度請負金額 東日保証

 東日本建設業保証が前払金保証の実績を基にまとめた公共工事動向によると、2020年度に取り扱った事業の請負金額の合計は前年度比2・5%増の8兆8489億円で、03年度以降の18年間で最高水準になった。独立行政法人等や市区町村が大幅に減少したが、福島県内での環境省の中間貯蔵施設の整備や、国土交通省の直轄事業などによる国のプラスが全体の増加をけん引した。件数は1・6%減の13万3861件だった。
 発注者別の請負金額は▽国が1兆6677億円(前年度比31・3%増)▽独立行政法人等が9754億円(10・7%減)▽都道府県が2兆7628億円(3・3%増)▽市区町村が2兆8691億円(6・1%減)▽地方公社が981億円(5・8%減)▽その他が4756億円(8・9%増)―だった。
 国では、中間貯蔵施設の整備などで環境省が前年度比160・4%増の4673億4600万円、国土交通省が9・8%増の1兆0032億9300万円と大幅に増加した。国土交通省では、同社管内の全ての地方整備局がプラスだった。
 独立行政法人等では、新国立競技場などが完成した日本スポーツ振興センターや、前年度に東京外かく環状道路の大型の契約があった中日本高速道路会社の反動減などで2桁のマイナスになった。
 都道府県では、災害復旧工事などで福島県が501億円、栃木県が228億円増加し、全体を押し上げた。
 市区町村は、庁舎や病院の完成に伴う横浜市や、前年度に庁舎の契約があった東京都中野区などの反動減でマイナスした。
 その他は、東京二十三区清掃一部事務組合の江戸川清掃工場の建て替えなどで増加した。
 地区別で増加したのは東北(前年度比13・1%増)と甲信越(1・0%増)の2地区。関東(0・6%減)と北陸(1・1%減)、東海(1・8%減)はマイナスだった。
 20年度の請負金額を工事の規模別に見ると▽5000万円未満の小規模工事は1兆7504億円(0・8%減)▽5000万円以上5億円未満の中規模工事は3兆8422億円(2・4%増)▽5億円以上の大規模工事は3兆2561億円(4・5%増)―。小規模が減少、中規模と大規模が増加した。
 受注者の資本金階層別の請負金額では、3億円未満の中小規模の事業者が4兆8302億円(2・3%増)、3億円以上の大規模の事業者が1兆7599億円(6・5%増)、共同企業体が2兆2587億円(0・0%増)だった。
 工種別では、土木が7・6%増の5兆4791億円、建築が8・0%減の1兆6335億円、電気が2・8%増の5660億円、管が20・9%減の3457億円、設計が0・8%増の1760億円、調査が6・7%増の1130億円、測量が13・1%減の360億円、その他が9・9%増の4991億円。
 保証事故は、前払金保証事故が前年度より26件少ない15件、契約保証事故が20件少ない17件と大幅に減少した。保証登録企業の倒産は36社少ない88社だった。

提供:建通新聞社