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2022/12/02

個人事業者の保護 「実態踏まえ議論を」

 厚生労働省が11月30日に開いた個人事業者の安全衛生対策に関する検討会で、元請けなどの事業者に個人事業者保護の新たな義務を課す法令改正の方針案に対し、現場の実態を踏まえたより慎重な議論を求める意見が出た。検討会に参加した日本建設業連合会の本多敦郎安全委員会安全対策部会長は「まずはガイドラインを業種別に作り、徹底した上で必要であれば法令改正を検討すべき」と述べ、事業者への義務新設の議論をけん制した。
 厚労省は「危険有害な作業」を行う一人親方などの保護方針として、保護具の使用や作業方法の順守などを周知する義務、換気などの機械設備の稼働に配慮する義務を新たに事業者に課すとの方針を示した。対象は労働安全衛生規則やボイラー則、クレーン則、ゴンドラ則など多岐にわたる。
 本多氏は、個人事業者の現場は小規模な建築や木造建築が多いこと、被災事例は墜落・転落の占める割合が労働者より大きいことを指摘。「個人事業者の災害の減少に結びつかないのでは」と述べた。

提供:建通新聞社