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中央ニュース

2025/04/18

インフラデータに取組方針 生成AI活用も

 国土交通省は、インフラ分野のオープンデータ化に関する取り組み方針を策定した。国土交通データプラットフォームを一元的な利用の窓口とし、道路・河川をはじめ多種あるインフラデータを社会全体で利用できる環境を整備する。生成AIの学習データとして活用を検討する方向性も初めて示し、インフラ関連業務の抜本的な効率化を目指す。
 国交省は、道路施設の点群データや点検履歴、河川流域の治水関係情報、都市の3次元地図など幅広いインフラ関係のデータを保有している。取り組み方針では、分野ごとに別々に管理しているこれらのデータを国土交通データプラットフォームで連携させ、一元的に民間が利用できるような体制を構築するとの方向性を示した。
 民間事業者のアプリサービスなどとAPI連携することも想定。学術分野の研究などにも活用してもらい、社会全体のイノベーションを後押しする。このため、新たなインフラデータの公開に当たっては、アプリなどで利用しやすいよう、「機械判読に適した構造とデータ形式」とする。
 現行のオープンデータ利用は試行的な内容にとどまるが、国土をデジタル空間に再現するデジタルツイン化により、業務の推進体制の見直し、民間投資の促進につなげる。
 デジタル人材の育成も取り組み事項に位置付けた。情報分野とインフラ分野の双方にまたがる知識に関わる資格を国交省登録資格として認定したり、教育訓練を行ったりする必要があるとした。
 インフラデータを生成AIが学習できる環境整備や、これまで蓄積したデータの活用方法についても検討する。
 主なインフラ分野のオープンデータとしては、国土交通データプラットフォームと、制度・手続き情報を束ねたプロジェクト・リンクスの他、▽国土数値情報▽不動産情報ライブラリ▽3次元都市モデル▽都市交通調査プラットフォーム▽水文水質データベース▽流域データプラットフォーム▽道路データプラットフォーム▽サイバーポート▽地理院地図▽海しる▽気象情報―がある。

提供:建通新聞社