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2025/09/12

CCUS新機能 建退共電子申請と自動連携

 建設業振興基金は、建設キャリアアップシステム(CCUS)と建設業退職金共済(建退共)を自動連携させる新機能をきょう9月12日から提供する。CCUSに蓄積した就業実績データを自動で建退共に送ることで、元請けや1次下請けの事務負担を軽減する。同日には、特定技能外国人の現場入場届出書の出力機能も追加する。
 大手ゼネコンを中心にデジタル技術を用いた現場管理・書類作成に関する民間サービスの活用が進む中、資金余力の乏しい地域建設業もCCUSを活用してバックオフィス業務の負担を減らせるようにする。CCUSの浸透を通じ、建設産業全体のDXを後押しするとともに、元請けにシステム導入のメリットを実感してもらう。
 建退共の電子申請方式は、証紙を貼付する従来の方法とは異なり、現場での就労に応じて退職金ポイントを電子掛金として納付する。現行でもCCUSとのデータ連携は可能だが、元請けや1次下請けが技能者の就業履歴をCCUSから一括してダウンロードし、建退共の「就労ツール」で読み込んで建退共の電子申請サイトから取り込む手間がかかっていた。
 12日に開始する新機能では、CCUSの画面上で現場を選び、自動連携を設定することで、就労実績データが毎月、自動で建退共の電子申請専用サイトに送られるようになる。元請けや1次下請けは、月ごとにエラーチェック・承認といった作業を行うだけで済み、現場の事務負担を大きく軽減することができる。
 建退共側もシステムを改修しており、9月にCCUSで自動連携を設定すれば、10月から自動でのデータ取り込みが可能となる。
 自動連携を利用するには、CCUS上で建退共の被共済者番号を登録しておく必要がある。建退共の被共済者は約210万人いるが、このうちCCUSで番号を登録済みなのは約40万人にとどまる。振興基金は、CCUSの登録技能者170万人超の中により多くの被共済者がいると見ており、建設業退職金共済事業本部と共同で自動連携の積極的な活用を呼び掛ける考えだ。
 自動連携の開始後も、利用者の判断で従来と同様の手動連携を選ぶこともできる。
 12日には、1号特定技能外国人が建設現場に入場する際に届出書を出力するための機能もCCUSに実装し、提供を開始する。届出書は、特定技能制度に関する下請指導ガイドラインに基づく元請けに提出が求められるもの。特定技能外国人の業務区分の内容や従事期間を記載する必要があり、CCUSに登録したデータから帳票に反映し、出力できるようにした。
 さらに、従前からCCUSで出力できた作業員名簿についても、1号特定技能外国人の業務区分を反映できるようにした。

提供:建通新聞社